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【初心者向け】60歳からの資産運用は何がおすすめ?投資・運用のコツまとめ
リタイアが近づく50代になると、ゆとりある老後生活を送るために、これまでに蓄えた資産や退職金を適切に運用したいと考え始める人は少なくないでしょう。リタイア後は現役時代より収入が減り支出のほうが大きくなることが一般的なため、資産運用によって「資産が減るスピードを遅らせる」ことが大切になってきます。
当記事では60歳からどのように資産運用すべきか知りたい人のために、おすすめの資産運用やコツを解説します。資産運用に迷った際の相談先についても紹介するので、60歳からの資産運用について理解したい人はぜひ参考にしてみてください。
目次
60歳からの資産運用事情
「人生100年時代」と言われるほどの長寿国である日本では、長生きすることにより老後資金が不足する「長生きリスク」が問題となっています。
以前は60歳で定年退職して、老後は退職金と年金で生活するのが普通でしたが、それだけでは老後資金が不足してしまうのが現状です。金融庁が2019年に発表したレポートによると、平均的な高齢夫婦無職世帯の毎月の赤字額は約5万円となっており、老後生活が30年と仮定すると総額で2000万円の不足が予想されます。
また退職金の平均額は減少傾向にあり、少子高齢化の影響で年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられてきたことも老後資金が不足する要因となっています。このほか、金利の低下や高齢化に伴う社会保険料の上昇、物価上昇も老後資金が不足する要因です。
このような背景から、老後資金の不足を補うために定年後も働きたいと考えている人は多く、近年は再雇用や定年の延長などで高齢者が働きやすい環境が整いつつあります。ただしゆとりある老後をおくるためには、長く働くだけではなく、自ら資産運用して、「お金に働いてもらう」ことが重要です。国としても、これまで主流だった貯蓄から資産運用へシフトさせるために、NISAやiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)といったお得な非課税制度を設けてサポートしています。
60歳からのおすすめの資産運用5つ
ここからは60歳からの資産運用におすすめの5つの方法を紹介します。それぞれの特徴についてチェックしていきましょう。
資産運用の方法 | 向いている人 | リスク・リターンの目安※ | 取り扱い先 |
---|---|---|---|
投資信託 | 投資のプロに運用してもらいたい人 | 低~高 | 銀行、証券会社、IFA |
個人向け 国債 |
元本保証で定期的に決まった利息を受け取りたい人 | 低 | 銀行、 証券会社 |
外貨建て 保険 |
万が一に備えつつ、利益も狙いたい人 | 中~高 | 銀行、IFA |
株式投資 | 個別の企業に投資して利益を狙いたい人 | 中~高 | 証券会社、IFA |
退職金定期 預金プラン |
定期預金で高い金利をもらいたい人 | 低 | 銀行 |
劣後債 | 通常の債券より高い利益を狙いたい人 | 中 | 証券会社、IFA |
- ※あくまで一般的な目安です。
投資信託
投資信託は複数の投資家から集めたお金を、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が運用してくれる金融商品です。投資先は投資信託の商品(ファンド)によって異なりますが、国内外の株式・債券・REIT(不動産投資信託)など多岐にわたります。
比較的少額から投資できるため、積立投資にも向いています。なお投資信託の積立投資では、お得に投資できる「つみたてNISA」※という制度が利用できます。つみたてNISAは年間40万円までの投資で得た利益が非課税制度になる制度です。非課税期間は最長20年で、長期的な資産運用におすすめです。
※現行のNISA制度は2023年で終了し、2024年から新たなNISA制度に移行します。非課税期間は無期限に。後述する「一般NISA」と「つみたてNISA」は一本化され、年間投資額は360万円(投資信託120万円、株式など240万円)、生涯で1800万円(株式などは1200万円以内)が上限となります。
投資信託の メリット ◎ |
投資信託の デメリット × |
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個人向け国債
個人向け国債は国が発行する債券の一種で、個人の投資家が購入しやすくしたものです。最低1万円から購入でき、満期時には元本が戻ってきます。また半年ごとに利息を受け取れることも特徴です。
個人向け国債には、満期期間と金利タイプ(固定・変動)の異なる「固定3年」「固定5年」「変動10年」の3つがあります。
個人向け国債の メリット ◎ |
個人向け国債の デメリット × |
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- *2022年12月4日時点
外貨建て保険
外貨建て保険は払い込んだ保険料を外貨で運用する保険です。外貨建て保険には、死亡保障が一生涯つづく終身保険や、老後に年金として受け取れる個人年金保険などがあります。
終身保険の保険金や解約返戻金、個人年金保険の年金は外貨のまま受け取る方法と、特約を付けて円で受け取る方法があります。
外貨建て保険のメリットとデメリットは以下のとおりです。
外貨建て保険の メリット ◎ |
外貨建て保険の デメリット × |
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株式投資
株式投資は企業が発行する株式を購入して運用する方法です。投資家は、個別の企業の株式を購入することで「株主」となり、配当金や株主優待などを受け取る権利を得られます。
株式投資ではお得に投資できるNISA(一般NISA)※という制度が利用できます。NISAは年間120万円までの投資の利益が、最長5年間非課税になる制度です。通常は投資で得た利益に対して20%程度の税金がかかるので、株式投資で運用したい人は利用を検討してみましょう。
※「2-1 投資信託」で解説したとおり、現行のNISA制度は2023年で終了し、2024年から新たなNISA制度に移行します。「一般NISA」と「つみたてNISA」は一本化。株式投資は成長投資枠のなかで年間240万円まで、生涯で1200万円まで投資可能となります。また非課税期間は無期限化されます。
株式投資のメリットとデメリットは以下のとおりです。
株式投資の メリット ◎ |
株式投資の デメリット × |
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退職金定期預金プラン
退職金定期プランは銀行が提供する定期預金の一種で、一定金額以上(500万円以上など)の退職金を預けることで通常の定期預金より金利が高くなるものです。取引のある銀行から退職前後にプランの案内がくることもあります。
退職金 定期預金プランの メリット ◎ |
退職金 定期預金プランの デメリット × |
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劣後債
劣後債は企業が発行する債券(社債)の一種。発行企業に破産や会社更生手続きなどの「劣後事由」が発生した際には、一般的な債権より元本と利息の支払いの順位(弁済順位)が低くなるものです。その分、普通の社債より利率は高くなることが一般的です。
劣後債のメリットとデメリットは以下のとおりです。
劣後債のメリット ◎ |
劣後債のデメリット × |
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60歳からの資産運用のコツ
60歳からの資産運用を成功させるためにはコツが必要です。以下の2つのポイントを理解したうえで資産運用を始めましょう。
- 資産を増やすではなく資産の寿命を延ばす
- 退職金を全額資産運用に回さない
資産を増やすではなく資産の寿命を延ばす
資産運用と聞くと「資産を増やす」というイメージがあるかもしれませんが、60歳からの資産運用では「資産寿命を延ばす」という考え方が重要になってきます。資産寿命とは、老後生活をおくるにあたって、これまで形成してきた資産が尽きるまでの期間をいいます。
老後はリタイアや再雇用などで現役時代より収入が減り、支出のほうが上回ってしまうため、資産を取り崩しながら生活することが一般的です。
例えば60歳時点で3000万円の資産があり、65歳から月15万円ずつ取り崩す場合の資産寿命を、定期預金に預ける場合と資産運用する場合で比較してみましょう。
60歳時点の 資産額 |
65歳時点の 資産額 |
資産寿命 | |
---|---|---|---|
定期預金に預ける (年率0.002%) |
3000万円 | 3000万円 | 81歳 (16年 7カ月) |
資産運用する (年率3%) |
3485万円 | 94歳 (29年 0カ月) |
- ※1万円以下、四捨五入
長生きにより老後期間が長くなるとその分取り崩す資金の総額は多くなりますが、上表のように資産運用することでこれまでに貯めた資産を長持ちさせられることがわかります。
退職金を全額資産運用に回さない
退職金のすべてを資産運用にまわすのはおすすめできません。特に退職金をもらってから、年金をもらうまでに期間が空いてしまう場合は注意が必要です。年金をもらうまでの期間は無収入、もしくは収入が減ってしまう可能性があるからです。
その間の生活費を退職金でまかなう予定がある場合は、全額を資産運用にまわすのではなく、すぐに引き出せる預金などで管理しましょう。生活費の分まで資産運用にまわすと、必要なときに引き出せなかったり、短期間で解約(売却)すると手数料を取られて資産を目減りさせてしまうリスクがあります。
60歳からの資産運用のポートフォリオ例
ポートフォリオとは金融商品の組み合わせとその配分のことです。年齢やライフステージ、リスク許容度などによって適切なポートフォリオは変化します。
ここでは、資産運用の専門家であるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談事例のなかから、60歳からの資産運用で参考になりそうなポートフォリオ例を紹介します。相談者の事情をふまえたポートフォリオの提案がされていることをご理解いただけるのではないでしょうか。
【相談者のプロフィール】
- 70代 無職
- 家族構成:夫(相談者)、妻、子ども2人
- 収入:夫 月17万円、妻 月11万円(ともに年金収入)
【相談の経緯や状況】
- 既存顧客からの紹介でIFAに訪れる
- 証券会社に勧められるがまま購入した投資信託で損をしている
- 年々元本が目減りしていく状況に困っているが、なかなか売却に踏み切れない
- 保有している投資信託は新興国通貨建ての毎月分配型と、ブラジル株を対象とするテーマ型ファンド
【資産運用の目的、考え方】
- 投資に対して「もうこりごり」と感じている様子
- 無理にお金を増やす必要はなく、投資で損をしたくない
- これまでの損失を取り返したい気持ちもある
- 結婚を控えた娘のために挙式や住宅購入の資金を工面してあげたい
【ポートフォリオの提案】
- 普通預金を5000万円に、投資信託は2000万円に減らし、その資金で4000万円の劣後債を購入
- 劣後債は債券のなかでは比較的ハイリスク・ハイリターンだが、株式よりリスクは低くなる
- 投資信託はこれまでの商品より安定運用が期待できる、米国株とバランス型の商品に乗り換える(米国株で利益を追求しながら、バランス型ファンドで安定した運用を目指す方針)
- 結婚を控えた娘への資金援助の意思を尊重し、普通預金にはある程度まとまった資金を残しておく
相談前 | 相談後 | |
---|---|---|
普通預金・ 定期預金 |
8000万円 | 5000万円 |
株式 | 2000万円 | 2000万円 |
投資信託 | 3000万円 | 2000万円 |
債券 (劣後債)※ |
ー | 4000万円 |
資産合計 | 1億3000万円 | 1億3000万円 |
- ※企業が発行する債券(社債)の一種で、発行企業の倒産時には一般的な債権より元本と利息の支払いの順位が低くなるもの。その分、普通の社債より利率は高い。
上記はあくまで例であり、その人の資産状況や年齢・家族構成、ライフスタイルなどによって最適なポートフォリオは異なります。10人いれば10人異なるポートフォリオとなるため、IFAのように自分に合ったポートフォリオを提案してくれる専門家の存在が大切になってきます。
60歳からの資産運用に悩んだらどこに相談すればいい?
「60歳からのおすすめの資産運用5つ」でそれぞれの特徴を紹介しましたが、どれが自分に合った方法かわからない人もいるでしょう。そのような人は以下のような資産運用に詳しい専門家などに相談することをおすすめします。
資産運用の 相談先 |
おすすめ度 | 取扱商品 |
---|---|---|
銀行 | △ | 退職金定期預金プラン、投資信託、債券、保険 |
証券会社 | △ | 投資信託、債券、株式 |
FP (ファイナンシャルプランナー) |
〇 | ー |
IFA (独立系ファイナンシャルアドバイザー) |
◎ | 投資信託、債券、株式、保険 |
銀行
これまで資産運用をやってこなかった人にも身近な存在である銀行は、60歳以上のシニア世代の資産運用相談にも積極的に取り組んでいます。60歳からの資産運用で活用できる商品としては、退職金定期預金プラン・投資信託・債券・保険などがあります。
銀行に資産運用の相談をするメリット・デメリットは以下のようなものがあります。
銀行のメリット ◎ |
銀行のデメリット × |
---|---|
|
|
銀行に資産運用の相談をする際は、手数料のかかる投資信託やファンドラップ(投資家に代わって金融機関が資産運用・管理を行うサービス)を勧められる可能性がある点に注意が必要です。
退職金定期預金プランは顧客にとっては高金利でメリットがありますが、銀行としてはその金利がコストになります。このコストを補うためには投資信託などの金融商品を販売して手数料収入を得る必要があります。そのため、退職金定期預金プランとセットで販売したり新商品が出ると乗り換えを勧められるケースがあるのです。
証券会社
証券会社もよく知られている資産運用の相談先の一つです。60歳からの資産運用の商品として代表的なのは投資信託・債券・株式などです。特に株式投資に興味がある人は、銀行では購入できないため、証券会社を資産運用の相談先として考える人は多いでしょう。
証券会社の メリット ◎ |
証券会社の デメリット × |
---|---|
|
|
店舗型の証券会社では直接担当者に相談できるというメリットがありますが、提案される商品は手数料のかかるものが多くなる傾向があります。コストを抑えたいなら手数料の安いネット証券を利用するのがおすすめですが、対面での相談はできません。
また銀行でも取り扱いのあるファンドラップは、投資信託の保有期間中にかかる信託報酬のほかに、ファンドラップを利用するための手数料もかかるためコストが割高になる点も注意しましょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)
FP(ファイナンシャルプランナー)とは、幅広いお金の知識を備え、相談者の夢や目標がかなうようにサポートしてくれる専門家です。資産運用の相談だけでなく、家計の見直しやライフプランシミュレーションを希望する人はFPに相談するのも一案です。
FPには証券会社などの金融機関に所属する企業系FPと、事務所を立ち上げ相談業務をメインに活動する独立系FPがいます。以下は独立系FP(以下、FP)に相談するメリット・デメリットです。
FPのメリット ◎ |
FPのデメリット × |
---|---|
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|
営業ノルマや所属する企業の方針に囚われず、中立的な立場で幅広くアドバイスしてもらえるのがFPのメリットです。その一方で、サービス内容は相談業務がメインとなるため相談料がかかります。また金融商品の販売資格を持っていないFPも多く、その場合は具体的な商品の提案をもらえないという点にも注意しましょう。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
IFAは資産運用のアドバイスを行う専門家です。特定の金融機関に所属せず、相談者の希望に沿って資産運用の相談から具体的なポートフォリオの提案まで総合的にサポートしてくれる心強い味方といえます。
IFAのメリット ◎ |
IFAのデメリット × |
---|---|
|
|
FPと同様、IFAは中立的な立場から資産運用のアドバイスが可能です。相談者のニーズに応じて具体的な運用商品の提案までしてもらえるので、一貫した資産運用サービスを受けたい人には魅力的でしょう。
一方で銀行や証券会社と比べて、IFAが所属している企業(IFA法人)は知名度が低く小規模です。そのため自分に合ったIFAを見つけるのは難しいかもしれません。そのような人は「資産運用の無料相談窓口」がおすすめです。希望に沿って最適なIFAを紹介してもらえますよ。
IFAとは? 資産運用アドバイスの専門家
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、銀行や証券会社などの金融機関から独立した立場で資産運用のアドバイスを行う専門家です。
IFAはもともと資産運用がさかんなアメリカで生まれた職業で30年以上の歴史がありますが、日本でも15年ほど前から普及し始めました。銀行や証券会社などで勧められた金融商品の運用が順調ではない、アフターフォローが不十分と感じている人々などを中心に、それらに替わる相談先としてIFAは徐々にその存在感を増しています。
IFAとは?
- 独立系ファイナンシャルアドバイザーという資産運用の提案、助言を行う専門家
- 特定の金融機関に所属していないため、中立的な立場からアドバイス
- 顧客ごとの個別カウンセリングで、その人に合った提案ができる
- 金融商品の販売資格を持つため、投資信託や債券などの提案から販売まで可能
- 銀行や証券会社と並ぶ資産運用の専門家として存在感が増している
- アメリカでは医師や弁護士と並ぶほど社会的地位が高く、人生に欠かせない専門家
人はいつも正しい判断ができるとは限りません。それは資産運用においても同じです。資産運用を成功させるために必要なのは長期的に続けること。マーケットが順調に成長していればよいのですが、時には大きく下落することもあります。その時に怖くなって現金化してしまうと、その後の戻り益を得るチャンスを逃してしまいます。投資初心者であれば冷静に判断して運用し続けることは難しいでしょう。
そのようなときに、あなたのことをよく知ってくれているプロフェッショナルが「今のままでいい」と言ってくれたら、誤った行動をせずに済むと思いませんか。そのコーチングの価値が極めて大きいのです。IFAはこのように自分だけでは誤った選択をしてしまうことを正してくれる資産運用の専門家なのです。
顧客の立場に立ったアドバイスが期待できるIFA
IFAに資産運用の相談をする最大のメリットは、相談者が望むライフプランをふまえて最適な金融商品を提案してもらえることです。
前述のとおりIFAは銀行や証券会社から独立した立場であるため、所属している金融機関の商品に縛られることなく提案や販売ができます。
銀行や証券会社に相談する場合、担当者はその企業やグループの商品を優先的に取り扱うインセンティブが働くため、相談者にとって最適な商品かどうか十分に検討できないまま提案される可能性があります。
またIFAには販売ノルマがないため、手数料収入などを見込んだ無理な提案をされる心配もありません。むしろ、相談者のライフプランやライフステージに沿った継続的なサポートがIFAの基本スタンスなので、顧客の信頼を得られない無理な提案は、自らの首を絞めることになってしまうのです。
投資信託は数千本、債券や株式なども豊富に提案
IFAが取り扱う商品数は所属するIFA法人によって異なりますが、投資信託であればおおむね数十本~数千本が目安です。大手ネット証券に登録しているIFAなら2000本以上と豊富なので、幅広い選択肢から自分に合った商品を選べます。
それも自分だけで探すのでなく、IFAにアドバイスをもらいながら一緒に探せるので投資に不慣れな人でも安心です。
投資信託だけでなく、債券や株式などの金融商品を適切な割合で組み合わせて、一括投資と積立投資を使い分けながらポートフォリオを組んでもらえるのもFAに相談するメリットです。相談者のリスク許容度をふまえながら、想定利回りを達成するための手助けとなるでしょう。
またNISAやiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)などのお得な非課税制度にも精通しているため、どのように利用すれば効率よく資産運用できるのかなど、それぞれのケースに合ったアドバイスが受けられます。
IFAの手数料とは?
資産運用において客観的かつ総合的なサポートが期待できるIFA。そのためネット証券などで自分で商品を選んで運用する場合より、IFAの手数料は高くなってしまいます。
しかし、これはあくまでネット証券の手数料と比較した場合であり、銀行や証券会社などの対面取引でかかる手数料と同程度、もしくはやや下回る程度が目安です。対面取引ではネット証券と異なり担当者が付いてサポートするため、アドバイスの対価として手数料が割高になります。
またIFA法人によっては金融商品を購入する際の手数料ではなく、運用総額の1~3%程度(年率)を手数料として設けているところもあります。いずれにせよ、自分に合った納得のいくアドバイスが受けられる相談先を選びたいものですね。
60歳からの資産運用は、プロに相談するのがおすすめな理由
60歳からの資産運用は「資産を増やす」のではなく「資産寿命を延ばす」という意識を持ち、安定的に運用することが必要です。また、資産運用を成功させるためには、「ご自身にとって最適なポートフォリオを構築する」ことが非常に大切です。ポートフォリオ事例もご紹介しましたが、運用のゴールによって適したポートフォリオは違ってきます。
資産運用のゴールが同じだったとしても、「積極的に運用したい」「ある程度リスクをとりつつ資産を増やしたい」「できるだけリスクを取りたくない」というように人によってニーズはさまざまです。ご自身だけで最適なポートフォリオを決めるのが難しい場合は、資産運用のプロに相談するのも一案です。個人の状況に合わせて最適なポートフォリオを提案してもらいたい方は検討してみましょう。
富裕層向けの資産運用アドバイザー選びで、失敗しない方法とは?
お客さまの悩みや資産状況により、最適なアドバイザーは大きく異なります。また、アドバイザーにより得意領域などの特性があるので、お客さまの悩みをベースに最適なアドバイザーを選択する必要があります。アドバイザー選びの段階で選択を間違うと、適切な提案を受けられず、資産運用で失敗してしまう確率が高まります。注意が必要なポイントです。
資産運用アドバイザー事業者ごとに、サービス内容、コンサルティングスタイル、投資哲学、ビジネスモデルが様々あります。インターネットの情報だけを頼りにして、最適なアドバイザーを見つけ出す事は、非常に難しいのが実情となっています。
お客さまにとって、最適な資産運用アドバイザーを見つけたい方は、アドバイザー無料紹介サービス「資産運用の無料相談窓口」を利用しましょう。利用料は完全無料なので、利用しやすいサービスとなっています。
よくある質問Q&A
ここでは60歳からの資産運用に関するよくある質問とその回答を紹介します。
Q.60歳からの生活費はいくらかかる?
A.
生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人世帯でゆとりある老後をおくるための生活費は月額で平均36.1万円という結果が出ています。
これをふまえると、例えば夫婦2人で月20万円の公的年金をもらっている家庭なら、自分で月16万円程度を準備しなければいけない計算になります。36.1万円という金額はあくまでも平均的な目安であり、家族構成やライフスタイルなどの状況によって異なりますが、老後資金を準備するうえでの参考として知っておくとよいでしょう。
より正確に老後にかかる生活費を知りたい人はIFAやファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してシミュレーションしてもらうことをおすすめします。
Q.定年後の資金の考え方は?
A.
老後資金を考えるうえで、生活費だけではなく一時的に発生することが予想されるお金を「予備費」として準備しておくことも大切です。予備費の金額は1000万円程度が一つの目安となります。
内訳は下表のとおりです。
用途 | 金額 | |
---|---|---|
①短期 (退職後5年程度以内) |
保険料・税金(退職翌年の住民税など)の備え | 20万円 |
②中期 (~15年程度) |
家電等の買い替え | 50万円 |
家の修繕費 | 200万円 | |
③長期 (~30年程度) |
冠婚葬祭等の備え | 30万円 |
医療費の備え | 100万円 | |
介護の備え | 300万円 | |
保険料・税金の備え(固定資産税等) | 300万円 | |
①~③ 合計 | 1000万円 |
ただし必要な予備費の金額は、家族構成や健康状態、持ち家の有無、介護の内容(自宅介護か施設に入居するのか)などによって変わってきます。具体的な金額が知りたい人は、IFAやファイナンシャルプランナーなどにシミュレーションしてもらうとよいでしょう。
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