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損切しないで待つべき?目安やタイミングを解説

資産運用相談コラム編集部

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金融機関から投資家までを対象に資産運用に関するさまざまな情報を発信。専門雑誌を含め25年以上にわたり取材活動を継続。資産運用アドバイザー業界に関するフォーラムを毎年開催するなど内外の識者、専門家に幅広いネットワークを有する。資産運用に精通したメンバーからなる編集部は、蓄積してきた知見をもとに資産運用に関するあらゆる悩みや疑問を解消し、一人でも多くの方に「資産運用を始めてよかった」と思ってもらえることを励みに日々活動している。

投資は儲かるばかりではなく、損失を抱えるときもあります。商品が値下がりして損失を抱えてしまったとき、損切はしないで待つべきなのでしょうか、それとも早く損切に取り組むべきなのでしょうか?

適切なタイミングでの損切が出来るかどうかは、投資で成功するための重要なポイントの一つです。とはいえ、実際にはなかなかマイナスだとわかっていて損切りに踏み切れない人も多いでしょう。

まずは、投資に成功するため、なぜ損切りが重要なのか概要を押さえましょう。この記事では損切りの目安やタイミングの決め方、損切のルール、「ナンピン買い」の注意点も紹介します。

損切り(ロスカット)とは 価がマイナスになっている投資商品を売却して、損失を確定させる取引を指します

損切りとは、評価がマイナスになっている投資商品を売却して、損失を確定させる取引を指します。評価損失となっているポジションを解消し、それ以上の損失を避けることが主な狙いです。ほかに損益通算で税額を小さくする目的や、より有望な投資先への資金を作る目的で行われることもあります。

投資において損切りは大切です。投資は必ず利益が出るとは限りません。損失を抱えることも当然あります。またせっかく得た利益を、新たな損失で失う可能性もあります。

トータルで利益を残すには損失のコントロールが重要であり、損切りはその手段となります。

上述の通り、損切りは損失を確定させる取引です。損切りはロスカットと呼ばれることもあります。損切りには、保有する商品で評価損失が生じた場合に、あえてポジションを解消して損失を確定させる狙いがあります。

株式や投資信託といった現物の商品の場合、保有する商品が購入価格を割り込んで値下がりすると評価損失が発生します。売却するまでは損失は確定しませんから、そのまま持ち続けることでいつか値上がりすることを待つこともできるでしょう。しかし、長く商品を持ち続けるという事は、さらに値下がりする可能性もはらんでいます。売却するとその時点で損失は確定しますが、それ以上の損失を避ける効果が得られます。

信用取引や一部のデリバティブは、買い(ロング)だけでなく売り(ショート)から取引を始めることもできます。買いの場合は値下がりで評価損失となり、売りの場合は値上がりが評価損失となります。現物と同じように決済まで損失は実現しませんが、あえて決済することで損失を確定させることができます。

なお、反対に評価益を確定させる取引を「利食い」や「利確(利益確定)」と呼びます。

投資において、損失のコントロールは重要です。損失をできるだけ小さくし、利益をできるだけ大きくする「損小利大」を目指すことが投資で成功する鍵といえます。

しかしプロスペクト理論によれば、多くの人は反対に「損大利小」の取引に陥ってしまいます。

プロスペクト理論とは、人の損失回避性を説明する理論です。行動経済学者のカーネマンとトベルスキーによって提唱されました。

プロスペクト理論によると、人間は同じ金額なら(1)利益の喜びより損失の悲しみの方が大きくなり、(2)利益局面ではリスク回避的に、損失局面ではリスク選好的になるそうです。

プロスペクト理論のイメージ(価値関数)
  • 出所:著者作成

(2)における局面ごとの異なる行動は、実はどちらも損失を避けるための行動です。

利益局面でのリスク回避は、わずかでも利益を出すことで損失に転じる可能性を避けているとみなせます。また損失局面のリスク選好は、よりリスクを取ることで損失を取り戻そうとする行動だと考えられます。

しかしながら、残念なことにこれらの行動を繰り返すと、かえって利益は小さく、損失は大きくなると予想されています。

プロスペクト理論に従うなら、私たちは投資において「損大利小」の行動を取りやすい心理であると考えられます。これを避けるには、その時その時の状況に一喜一憂しないように、損切りの目安やルールを事前に決めておくことが大切です。

投資において損切りは重要です。利益を残すには損失のコントロールが大切であり、損失をコントロールするには損切りが有効な方法となります。損失をコントロールできない場合、場合によっては更に多くの資産を失う可能性もあります。

しかし、適切な損切りは簡単ではありません。特に初心者ほど損切りが難しいといわれています。

なぜ損切りが難しいといわれるのか、理由を押さえておきましょう。

抵抗感がある

損切りが難しいといわれる理由の一つが抵抗感です。

プロスペクト理論が説明する通り、人は損失回避的だといわれています。利益局面なら小さいプラスでもポジションを解消します。しかし損失局面の場合、マイナスが膨らんでもなかなかポジションを解消できません。

損を出すという行為に慣れていないことも、抵抗感につながりやすいと考えられます。

日常生活では、損切りのようにあえて損失を出すような経験は少ないでしょう。慣れていないために、必要以上に損失を怖く感じたり、損失を出すことに罪悪感を抱いたりするケースが考えられます。これら心理的な負荷から、損切りをためらってしまう人が多いようです。

抵抗感に負けず損切りを適切に行うには、取引全体で利益を出すという考え方が有効です。

多くの場合、資産運用の成否は1回の取引では決まりません。複数の取引を繰り返した結果、最終的にどれくらいの利益を残せるかが大切となってきます。

1回の損益に固執せず、全体で利益を出すよう心がければ、損切りも行いやすいのではないでしょうか。

根拠のない自信がある

楽観的な判断が損切りのハードルとなることもあります。

評価損失は何もせずに待っていれば、相場が上がってなくなることもあります。相場が思惑と反対に動きマイナスとなっても、その後に値動きが反転しプラスに転じる可能性も否定できません。このことから、「いつかマイナスはなくなる」との判断の下、保有を続ける選択肢もあります。

ただし楽観的な判断は厳禁です。保有を続けるなら、その保有に足る根拠が欲しいところです。根拠のないまま保有を続けると、かえって損失が拡大した際に後悔することになりかねません。

評価損失となったときに保有を続けるなら、相場の反転が期待できる根拠があるか、冷静に考えることが大切です。根拠があるなら保有を継続しましょう。しかし根拠に乏しいなら損切りを視野に入れるべきです。

損切りをせず、評価損失のまま商品を長く保有している状態を「塩漬け」と呼ぶことがあります。特に取引に期日のない株式や投資信託といった現物の商品で塩漬けになりやすい傾向にあります(一部の信用取引やデリバティブは決済期日で強制的に取引が終了する)。

塩漬けの商品は、評価損失こそ生じますが、まだ損失は確定していません。したがって損失回避的な行動を取りやすい私たちは、つい塩漬けを選んでしまう傾向にあります。

しかし塩漬けにはデメリットがあります。安易に塩漬けを選ぶことはおすすめできません。

塩漬けで想定されるデメリットを押さえましょう。

塩漬け状態になるとデメリットがある

塩漬けのデメリットの一つが、損失が拡大する可能性があることです。

塩漬けは損切りをしていない状態を指します。そして損切りとは、先述の通りそれ以上の損失を避ける行為です。したがって塩漬けは、損失がさらに拡大する可能性をはらんでいるといえます。

投資の基本は長期保有とされています。しかし長期保有が必ずしも報われるとは限りません。値下がりが長期化し、長い保有がかえって損失を拡大させることもあります。例えば株式の場合、有名企業でも株価の長期低迷は珍しくありません。

5年騰落率がマイナスの主な株式(2024年5月末)

値下がりが長期化する可能性がある以上、盲目的に保有を続けることは危険です。安易に塩漬けを選ぶのではなく、保有の是非を常に検討し損切りのタイミングを考え続けるべきです。

投資機会を逃すことも塩漬けのデメリット

投資機会を逃すことも塩漬けのデメリットです。

保有する商品を手放せば売却代金が手に入ります。売却代金は、また別の商品を買う資金となります。塩漬けは、この資金を放棄する行為といえます。

塩漬けを選ぶと、その商品に資金が拘束されます。有望な投資先を見つけても、新たに資金を回すことができません。

商品を塩漬けのまま継続して保有するかどうかは、その商品がほかの商品より魅力的なのかどうか、冷静に判断すること求められます。保有する商品の方が魅力的なら塩漬けを選んでもよいでしょう。しかし、別の商品に持ち替えることで結果的に利益が期待できる場合は損切りを検討すべきです。

塩漬けは冷静な判断を失いやすい

塩漬けは冷静な判断を失いやすい懸念もあります。

塩漬けの商品は、価格が上昇すれば評価損失が減少します。取得単価を超えて値上がりすれば、むしろ利益を得られることになります。損失の減少や利益の可能性があることは、保有を継続させる要因として働くと考えられます。

相場は私たちの購入単価を知りません。したがって私たちの損益は商品の値動きに無関係です。自身の損益を基準とした判断が、リターンに結びつくことはありません。保有の判断は、一般に市場要因や個別要因などから判断することが望ましいといえます。

しかし、上述の通り塩漬けは商品の継続保有を誘引します。本来は中立に判断すべきところ、保有に傾きやすい傾向にあります。

冷静に判断しづらくなることは、塩漬けのデメリットといえるでしょう。

塩漬けのデメリットを紹介しましたが、反対にメリットはないのでしょうか。

実は塩漬けにもメリットはあります。適切に判断できるよう、塩漬けのメリットも知っておきましょう。

塩漬けのメリットの一つがリターンを得られる可能性があることです。

塩漬けは、商品を損切りせずに保有を続けている状況です。その商品が値上がりすれば評価損失は減少します。取得単価を上回れば利益のチャンスもあります。保有を続けることで、値上がりを待つことができます。

ただし機会費用は考慮しておきたいとこです。この場合の機会費用とは、塩漬けしていなければ得られたであろう利益を指します。塩漬けの商品を売却し、その代金を別の商品へ振り向けていればさらに大きな利益を得られた可能性があります。

また、必ず値上がりする保証はない点にも注意したいところです。株式の場合、株価が浮上せずそのまま上場廃止になる可能性もあります。また投資信託も、基準価額が値上がりしないまま償還を迎え、強制的に現金化されることもあります。

売買コストがかからないことも塩漬けのメリットです。取引手数料は基本的に売買時にかかるため、塩漬けを続ければ売り買いのコストは生じません。

ただし保有コストがかかる場合はあります。例えば投資信託は信託報酬などが、信用取引は金利費用などが生じます。また株式も、証券会社によっては口座管理料が別途かかります。このように、塩漬けでも少しづつコストを支払っている可能性がある事は頭の中に入れておきましょう。

損切りはルールに従って淡々と行うようおすすめします。評価損失が発生したタイミングで考えていては、判断が遅れ損失が拡大する可能性があるためです。

損切りに明確な基準はありません。損切りの目安やルールは、事前に自身で定めておきましょう。

では、損切りの目安やルールはどのように決めればよいのでしょうか。

損切りの目安やルールは主に3つの決め方があります。それぞれ概要を紹介します。

目安・ルール1:損失率や損失額で判断する

損切りのルールで一般的なものが損失率や損失額で判断するものです。「〇%下落したら売却」や「〇円マイナスとなったら損切り」といったように、評価損失を基準に設定します。数値で客観的に判断できるため、この考え方は損切りの基準が明確になりやすいというメリットがあります。

損失率を基準にする場合、値動きの大きい銘柄はある程度ゆとりをもって基準を設けましょう。設定する損失率が小さすぎると損切りが頻発したり、早すぎる損切りとなったりします。

例えば値動きが比較的小さい銘柄は10%のマイナスで損切りするとした場合、値動きが大きい銘柄なら15%や20%へ拡大してもよいかもしれません。

値動きの大きな銘柄として、株式の場合は景気敏感株や小型株などが挙げられます。投資信託の場合、特定の株式へ集中的に投資するテーマ型や特化型、参照指数の数倍の値動きとなるレバレッジ型、新興国株式型などは一般に大きな値動きとなります。

損失額を基準に損切りのルールを決める場合は運用額で決めましょう。損失率を基準とする場合と同じく、あまりに基準が厳しいとすぐに損切りとなってしまいます。

まずはいくつかのパターンを試し、損失をコントロールしやすい適切な水準を見極めましょう。

目安・ルール2:トレードの根拠がなくなったとき

保有する理由の喪失を基準に損切りを行う方法もあります。ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析で投資を判断した場合に、その根拠がなくなった時点で売却するとあらかじめ決めておく方法です。

ファンダメンタルズとは投資対象の状況を指します。株式の場合、発行企業の業績や財務の状況などが該当します。ファンダメンタルズの調査をファンダメンタル分析と呼びます。

対してテクニカル分析とは、価格の推移から将来の値動きを予想する手法のことです。株式の場合、株価チャートの形状などから判断します。

ファンダメンタルズ分析は投資対象の状況から価格の値動きを予測する方法ですが、テクニカル分析は価格そのものから今後の値動きを予想する方法といえます。

これらの分析で得られた投資の根拠は、時間の経過で失われることもあります。投資対象の状況は変化するためです。投資対象の分析を続け、その根拠が不透明なものとなったとき、損切りを検討しましょう。

目安・ルール3:商品を見直すとき

商品の見直しを基準に損切りを行う方法もあります。定期的に保有商品を見直すルールを設け、併せて損切りする方法です。

投資対象の調査を行うと、保有する商品より魅力を感じる銘柄を見つけることがあります。その場合、評価損失となっている銘柄の売却代金で投資すると、結果として損切りにつながります。

この方法を採用する場合、2ヵ月に1度や3ヵ月に1度のように、あらかじめ商品を見直すタイミングを定めておくとよいでしょう。併せて市場動向や新商品の状況も調査すると、投資の判断材料になります。

損切りは、その都度に売却を発注すれば実施できます。しかし、損切りを上手に行いたいなら知っておきたい2つの方法があります。それぞれ紹介します。

逆指値注文する

損切りには逆指値(ぎゃくさしね)注文が有効です。あらかじめ損切りを発注できるため、相場を監視する必要なく確実に損切りが可能です。

逆指値は株式取引の注文の一つです。通常の指値注文と異なり、一見すると不利な条件での約定を目指す注文方法です。

通常の指値注文の売りは、指定した価格より高い株価で約定させる注文です。例えば100円を指定した売りは、100円だけでなく101円や102円などでも約定します。指定した価格より高く売れることは一般的に利益が増えるので有利だからです。

この仕様から、通常の指値注文の場合、あらかじめ損切りを発注しておくことができません。すぐに約定してしまい、損切りの水準の前に売却してしまうためです。

例えば「100円以下で損切り」を目指し、通常の指値注文で100円を指定し売りを発注するとします。現在の株価を110円とすると、注文は110円付近で即座に約定してしまいます。現在の株価(110円)が、指定した価格(100円)より高いためです。

そこで、逆指値注文を活用します。逆指値注文の売りは、指定した価格を下回ったときに売りを発注する仕組みです。例えば逆指値で100円を指定した場合、株価が100円以下に達するまでは売りが発注されません。

逆指値は指定した価格より安い条件で売りを発注するため、一見すると不利に移ります。しかし、損切りを目的とした取引なら有効です。

【指値と逆指値の違い(売り注文)】

  1. 指値:指定した価格(約定価格)以上で売る
  2. 逆指値:指定した価格(トリガー価格)以下に達したら売りを発注する

注意点は、逆指値はトリガー条件ということです。逆指値付きの注文はいったん証券会社に留め置かれ、トリガー価格に達したときに市場へ流されます。約定価格は別に指定するか、または指定しない成行(なりゆき)を選びます。成行の場合、トリガー価格に到達したときの価格で即座に約定します。

複数回損切りする

複数回に分けて損切りする選択肢もあります。一度に大きな損失を出すことに抵抗を感じる人はおすすめです。損切りラインを複数設定し、そのラインに到達するたびに損切りを行います。

例えばある株式を200株保有しているとき、現在値から100円安い株価で100株の売り、現在値から200円安い株価で残りの100株の売りといったように損切りします。

損切りを複数に分けることで、1回あたりの確定損失額は小さくなります。一度に大きな損失を出すよりストレス低減が期待できます。

損切りの注意点も確認しておきましょう。損切りを適切に行うためには留意しておきたいポイントがあります。

自分で決めた損切りの目安を守る

損切りを行うには、自身で定めた損切りの基準を守ることが大切です。安易に変更してはいけません。ルールを破る癖がつくと、ついついまだいけるのではないかと期待してしまい、適切なタイミングで損切りできなくなっていきます。

適切な水準を見つけるため、最初は損切りの基準を調整することもあるでしょう。しかし基準が定まったあとは、淡々と従うことが大切です。都度の判断で売買を繰り返すと、損切りルールの形骸化が懸念されます。

損切りの目安やルールは慎重に設定し、決定後はできるだけその基準に従うようにしましょう。

ナンピン買いは避ける

「ナンピン買い」も避けた方が無難です。

ナンピン買いとは、保有商品が値下がりしたときに買い増す方法です。単にナンピンと呼ばれることもあります。評価損失時に売却してしまう損切りとは反対に、さらに追加投資を行う方法といえます。

ナンピン買いには益分岐点を引き下げる効果があります。当初の取得時より安い価格で買うことで、平均取得単価が下落するためです。損損益分岐点が下がると、値上がりした時に利益につながりやすくなります。

しかしナンピン買いには損失が拡大するリスクもあります。初心者にはあまりおすすめできません。

ナンピン買いを避けるべき理由を詳しく紹介します。

理由1:損失が拡大する恐れがあるから

ナンピン買いは損失を拡大させることもあります。買い増し後に、さらに値下がりすることもあるためです。

例えば株価が300円→200円→100円と推移した場合、当初に100株だけ買ったときの損失は2万円です。

【ナンピン買いしない場合】
株価 取得株数 総保有株数 平均取得単価 損益
300円 100株 100株 300円 0円
200円 100株 300円 -1万円
100円 100株 300円 -2万円

一方、200円と100円でも100株ずつナンピン買いを入れた場合、損失は3万円に拡大します。平均取得単価は下落しますが、損失は大きくなっていることがわかります。

【ナンピン買いする場合】
株価 取得株数 総保有株数 平均取得単価 損益
300円 100株 100株 300円 0円
200円 100株 200株 250円 -1万円
100円 100株 300株 200円 -3万円

理由2:使いこなしが難しい

使いこなしが難しいことも、ナンピン買いを避けるべき理由です。

ナンピン買いの理想は、株価が反転するタイミングで行うことです。ナンピン買い後に値下がりすると、かえって損失は拡大します。そのタイミングの見極めが難しい点に注意が必要です。

また、銘柄の選択肢が狭まる懸念もあります。

ナンピン買いは、その性質から投資対象が保有銘柄に限られます。本来はどの商品に投資してもいいはずです。しかしナンピン買いを前提とすると、その他の選択肢を放棄してしまうことになります。

値上がりが同じなら、ナンピン買いと別の銘柄を買う場合と効果は同じです。同一銘柄で100円反転する場合と、別の銘柄で100円値上がりする場合で、損益に違いはありません。損益通算すれば税制上の損益も同じです。

ナンピン買いを意識しすぎて冷静な銘柄選定が出来なくならないよう、常に意識するべきです。

  • 投資を行うなら、損切りはとても大切です
  • 資産運用の利益は、最終的には複数の取引の結果として得られます。1回の取引では決まりません。損失を出すことがあっても、取引全体で利益が残っていれば、資産運用は成功です。損切りで生じる損失は、将来利益を得るためのコストと考えましょう
  • とはいえ、全ての人は適切に損切りができるわけではありません。中にはどうしても損切りができず、損失を拡大させてしまう人もいるでしょう
  • 保有している商品を損切りできるか不安な場合は、専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。IFAなら中立的なアドバイスが期待できます

IFAとはIndependent Financial Advisorの略で、独立系金融アドバイザーを指します。特定の金融機関に属さないため、中立的な立場から助言することが可能です。

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