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ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は意味ない?その理由を解説
ファイナンシャルプランナー(FP)は、ライフプランや家計の見直しのほか、資産運用、保険の見直し、不動産運用設計、税金、住宅ローンや相続などを相談できる、お金全般の知識を持つお金のプロです。
そのため、抱えているお金の悩みついてファイナンシャルプランナーに相談したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
ただし、相談するにあたって、ファイナンシャルプランナーに相談することに本当に意味があるのかという不安や、ファイナンシャルプランナーに相談することで得られるメリットやデメリットについて詳しく知りたいと思っている人も多いと思います。
この記事では、ファイナンシャルプランナーへの相談は意味がないと言われる理由や、相談できるファイナンシャルプランナーの選び方について解説します。
目次
なぜ?ファイナンシャルプランナー(FP)への相談が意味ないと言われる理由
ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は意味がないという声もあります。それは一体なぜなのでしょうか。
ここでは、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は意味がないと言われる理由について解説します。
専門知識を持っていないファイナンシャルプランナー(FP)もいるため
実は、ファイナンシャルプランナーを名乗るには特別な資格は必要ありません。そのため、名乗ろうと思えば専門知識がない人でも、ファイナンシャルプランナーやFPを名乗れてしまいます。ただし、国家資格である「FP技能士」を名乗るには、ファイナンシャル・プランニング技能検定に合格しなければなりません。そのため、相談する際には相手のアドバイザーが何の資格を持っているのかをしっかりと確認する必要があります。
ちなみにFP技能士は3級から1級まであり、それぞれ学科試験と実技試験をクリアする必要があります。
2023年5月~6月に実施された試験の合格率は以下のとおりです。
等級 | 合格率 |
---|---|
1級 | 学科:3.51% 実技:84.80% |
2級 | 学科:39.76% 実技:39.49% |
3級 | 学科:54.13% 実技:59.80% |
この数値をみると、FP技能士3級の合格率は50%以上であり、試験を受けた2人に1人以上が合格していることになります。そのため、FP技能検定3級に合格しているFP技能士だからといって必ずしも専門的な知識を有しているとは限りません。
また、2級FP技能士も約40%程度の合格率となっており、資格を持っているからと言って絶対に信頼できるとは言いがたいでしょう。
FP技能士1級だと、学科試験は3.51%と狭き門になっており、より高度な専門知識が必要なことが分かります。
以上から、FP技能士の資格を持つファイナンシャルプランナーであっても、3級のみではこちらが期待しているほどの専門知識を持ち合わせていない場合もあるということになります。
そのため、相談を考えるならFP技能士何級を保有しているのかを確認することをおすすめします。相談するなら最低でも2級、できれば1級を保有しているファイナンシャルプランナーを選ぶとよいでしょう。
また、ファイナンシャルプランナーの資格には国家資格であるFP技能検定の他に、FP協会が認定する民間資格のAFP、およびCFP®といった資格もあります。国家資格の方がレベルが高そうな印象を受けるかもしれませんが、資格の難易度としてはAFPはFP技能士2級レベル以上、CFP®︎はFP技能士1級レベル以上に相当します。
古い情報しか持っていないことがあるため
2023年現在、ファイナンシャル・プランニング技能士資格には更新制度がありません。そのため、資格を取得したときの知識で止まっているファイナンシャルプランナーが存在する可能性は否定できません。
もちろん中には常に最新の情報を収集しているファイナンシャルプランナーもいますが、どのタイプのファイナンシャルプランナーなのかの見極めが大切です。
ただ、AFPやCFP®︎は更新制度があり、2年ごとに定められた単位を取得して更新しなければなりません。そのため、FP技能士よりもAFPやCFP®︎の資格を保有しているファイナンシャルプランナーの方が、新しい知識を有している可能性があります。とはいえ、最近では通信講座を受講するだけでも単位が取得できるため、相談するときは相手がファイナンシャルプランナーとしてどのような活躍をしているのかを見極めることが大切です。
商品を勧誘される場合があるため
ファイナンシャルプランナーの中には、本業である家計分析やライフプランニングの相談を無料で受ける代わりに、生命保険や医療保険を販売しその手数料で収入を得ているアドバイザーが多くいます。
その場合、ファイナンシャルプランナー側としても自分の利益を優先し、より紹介料の高い商品をすすめてくる可能性があります。提案された保険が自分に本当に必要なものなら問題ありませんが、保険商品に偏った商品提案は相談者の本来の希望にマッチしていない場合があるため、勧誘を受けたとしても、必要がないと感じたなら毅然と断るようにしましょう。
家計の見直しを相談しているにもかかわらず、保険商品や投資商品をすすめてくるファイナンシャルプランナーには注意が必要です。
断るのが苦手な人は、「一旦考えさせてください」と言って持ち帰るといいでしょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は意味がある理由・メリットとは
ただ、全てのファイナンシャルプランナー(FP)が相談するに値しないかというとそうではありません。ファイナンシャルプランナーに相談することで得られるメリットもあるからです。
ファイナンシャルプランナーに相談するとどうなるのでしょうか?
ここでは、ファイナンシャルプランナーへの相談に意味がある理由やメリットについて解説します。
お金全般の悩みを解消できるため
お金の悩みは幅広く、多くの分野に関係します。そしてファイナンシャルプランナーに相談できる具体的な内容には以下のものがあります。
- 子どもの教育費をどのように準備したらいいか
- 収入に対する支出が多く、家計の見直しをしたい
- 老後に向けてお金を貯めていきたいが、どのような方法があるのか知りたい
- 現在加入している保険が自分に合っているのか知りたい、必要なら見直しも考えている
- 預貯金だけでは資産が増えないため、運用を始めようと思っているが、知識がないため不安
- 税金や相続について相談したい
- 住宅の購入を考えているが、住宅ローンの利用にあたって注意すべき点はあるか
ファイナンシャルプランナーは、以下の知識を持っていますので、それぞれの項目に沿った相談が可能です。
- ライフプランニング、資金計画
- リスクのおさえ方や保険
- 資産運用
- 税金
- 不動産運用設計
- 相続、事業承継
お金の専門家からアドバイスをもらえるため
豊富な知識や経験をもったファイナンシャルプランナーなら、最新の情報に基づいた専門的なアドバイスがもらえます。
私たちを取り巻く法律などの内容は毎年のように改正が行われており、最新の内容でのアドバイスでなければ役に立たない可能性も考えられます。その点、きちんと知識のバージョンアップを行っているファイナンシャルプランナーなら、安心して相談できますし、必要な対応策についてもアドバイスしてもらえるでしょう。
例えば、住宅の購入を考える際、頭金をどれだけ入れるべきか、住宅ローンの借入金額をどのくらいにすればいいのか、また、住宅ローンを選ぶ際の基準についても教えてもらえます。
特に若いうちに住宅を購入する場合、子どもがまだ小さく、住宅ローンの返済を行いながら教育費の準備もしなければなりません。ファイナンシャルプランナーに相談することで、今後起こるライフイベントに即した資金計画を立てられますし、住宅ローンも無理のない返済額に抑えられるでしょう。
客観的な意見をもらえるため
第三者に相談することで、客観的な意見を聞けることもファイナンシャルプランナーに相談するメリットです。
自分や家族のこととなると、どうしても自分や家族の考えを優先しがちですが、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーの第三者目線の意見を聞くことで、自分たちの考えを優先する考え方から逃れられるきっかけにもなります。
自分だけで考えていると、どうしても視野が狭くなり、問題点の解決に至らないケースがありますが、ファイナンシャルプランナーに相談し、問題点を指摘してもらえることで、視野が広がり、悩みを解決できるでしょう。
お金に関する知識を持ち合わせていないことで、損をしている可能性もあります。その意味でも、ファイナンシャルプランナーに専門的な知識を教えてもらい、将来的な自分の利益につなげられる点は大きなメリットではないでしょうか。
【ここに注意!】ファイナンシャルプランナー(FP)以外への相談を考えた方がいい場合
ファイナンシャルプランナーに相談することで得られるメリットもありますが、逆にファイナンシャルプランナー以外への相談を考えた方がいいケースもあります。
それは一体どのようなケースなのでしょうか。
「NISAの活用方法や、おすすめの株式、投資信託を教えて欲しい」と考えている場合
2024年からNISA制度が新しくなることもあり、それらの非課税制度を上手に使いつつ株式や投資信託を運用するために、おすすめの投資商品を教えて欲しいという方も多いでしょう。
しかし、そういった投資商品について具体的な銘柄の名前も含めてアドバイスを行うためには、専門の資格が必要になります。残念ながら多くのFPはこの外務員資格を持っていないため、具体的なアドバイスを行うことができません。資格を持っていないFPに出来るのは、NISAなどの制度の仕組みの説明までとなります。
そのため、NISAの活用方法や、おすすめの投資商品を具体的に教えて欲しいと考えている方は、ファイナンシャルプランナーよりも証券会社やIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談する必要があります。
ちなみに、多くのFPは保険商品の販売資格は保有しているので、変額保険のような保険商品での資産運用を進めてくることがあります。しかし、こういった商品はNISAには使えなかったり、内部で手数料がかかっていたりする点にも注意が必要です。
税金の相談をしたい場合
ファイナンシャルプランナーも税金の相談を受け付けていますが、税理士法に抵触しない範囲で行う必要があります。
税金の計算や確定申告書の作成の代行は税理士資格を持つ人しか行えないため、ファイナンシャルプランナーは税金の計算を行う場合、別の数字に置き換えるなどの対応が必要です。
ざっくりとした内容の相談ならファイナンシャルプランナーに相談してもいいのですが、具体的な税金の申告や書類作成などに関する相談は税理士に対して行いましょう。
また、税務相談は税理士だけでなく、税務署でも受け付けていますので、平日昼間に時間が取れるなら、税務署で相談してもいいでしょう。税務署での相談は事前に予約が必要な場合がありますので、電話で確認することをおすすめします。
法律関連の相談をしたい場合
ファイナンシャルプランナーは法律に関する具体的な手続きを行えません。法律に関する具体的な手続きは弁護士資格が必要だからです。
あくまでも法律に関する一般的な相談はできても、書類の作成などは行えませんので、最終的に弁護士に頼む必要があります。
もちろんファイナンシャルプランナーによっては、知り合いの弁護士を紹介してくれる人もいますが、それであれば最初から弁護士に相談するほうがいいでしょう。
弁護士は個人間のトラブル解決や裁判に関する手続きのプロです。遺産分割協議や離婚調停など、具体的な相談内容が決まっているなら、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士を探す際には、弁護士事務所のホームページを確認し、報酬体系や得意分野などを確認してから相談を申込むようにしましょう。
ファイナンシャルプランナーへの相談が向いている人・ケース
ファイナンシャルプランナーへの相談が向いている人の特徴やケースにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ファイナンシャルプランナーへの相談が向いている人や向いているケースについて紹介します。
お金全般について分からないことがある場合
お金全般の基本的な知識を得たいなら、ファイナンシャルプランナーへの相談が有効です。ファイナンシャルプランナーは幅広い知識を持っているため、家計だけでなく、保険や資産運用などといった多岐に渡る相談もできます。
また、家計や住宅ローンなどそれぞれの項目が結びついているケースもあり、合わせて相談できる点はファイナンシャルプランナーの強みでしょう。
また、客観的な意見を聞きたいときにもファイナンシャルプランナーの相談がおすすめです。
ライフプランを設計したい場合
ライフプランの設計には、教育費や住宅費、老後資金などが関係します。
子どもの教育費をどのように準備していくか悩んでおり、そしてそのなかで住宅購入のタイミングを考えているケースや、合わせて老後資金の形成も考えているなら、ファイナンシャルプランナーに相談することで総合的なライフプランの設計が行えます。
また、教育資金の支援制度や、住宅取得における支援制度などは年単位で変わっていくため、新しい制度を教えてもらうことで、より現実に即したライフプランの設計が可能です。
相談しても意味のない避けるべきファイナンシャルプランナー(FP)の特徴を解説
ここでは、相談しても意味のないファイナンシャルプランナーの特徴を解説します。相談したあとに後悔しないためにも、以下の特徴を知っておきましょう。
もし、以下の項目に該当するファイナンシャルプランナーなら、相談しない方が無難です。
強引に勧誘してくる
一部のファイナンシャルプランナーは、ライフプランなどの相談料を無料に設定している反面、巧みな誘導で手数料の高い保険商品を営業してくる可能性があります。
営業トークにのせられて不必要な商品を買わないように注意しましょう。
そのためには、ファイナンシャルプランナーが何で利益を出しているのかを先に理解しておく必要があります。
相談自体が有料のFPは、事前に相談料という報酬を受け取っているのであまり無理な商品提案はしない傾向にあります。逆に、相談自体が無料のFPは、入り口が無料の分、最終的に何らかの商品をお客さんに買ってもらう事で報酬を得る必要があります。
自分の悩みを解決できるぴったりな商品の提案なら問題ありませんが、強引な提案をされた場合のことも考えて事前に対応を想定しておきましょう。
強引な勧誘を行うファイナンシャルプランナーは危険だと判断し、勧誘を上手に断るようにしましょう。
そして、無理な勧誘を受けた際には、ファイナンシャルプランナーの所属先に連絡するか、今後は相談しないといった対応を取ることが大切です。
十分な知識がない
ファイナンシャルプランナーには、資格を取ってからお金に関する勉強をしておらず、知識が古いままの人もいます。
質問した内容に対して、あいまいな回答を行うファイナンシャルプランナーや、アドバイスが的を得ていないと感じるなら、注意が必要です。
税制や法律などの内容は毎年変わっていますので、常に最新の情報を持っているファイナンシャルプランナーでなければ相談する意味はありません。
相談しているなかで、自分の納得できる回答が得られないと感じたなら、ほかのファイナンシャルプランナーへの相談を検討してみましょう。
料金が高い
ファイナンシャルプランナーは、無料で相談できるタイプと、有料相談しか受け付けていないタイプがあります。
それぞれファイナンシャルプランナーは自分の知識や経験に応じた独自の料金体系を持っています。しかし、あまりにも相談料が高い場合は、相談するのを控えたほうがいいかもしれません。
以下に日本FP協会が設定している相場価格を掲載しますので、参考にしてください。
相談料(1時間あたり) | 割合 |
---|---|
5,000円未満(無料も含む) | 14.2% |
5,000円以上1万円未満 | 47.3% |
1万円以上2万円未満 | 33.5% |
2万円以上 | 5% |
相場価格をみると、5,000円以上1万円未満が一番多く47.3%を占めています。次いで多いのが1万円以上2万円未満で33.5%です。このくらいの相場感であることを理解したうえで、相談するかどうかを検討しましょう。
基本的に1時間あたりの相談料を設定しているファイナンシャルプランナーが多いですが、中には月額や年額で設定している人や、顧問契約を締結する人など、料金はファイナンシャルプランナーによって異なります。
また、資料作成が必要な場合は別途費用が発生するケースもありますので、相談したいファイナンシャルプランナーのホームページで詳細を確認することを忘れないようにしましょう。不明な点があれば相談前に質問しておくとよいでしょう。
相談時間を有意義にするためのコツとは
せっかくファイナンシャルプランナーに相談するなら、限られた相談時間を有意義に使いたいものです。
ここでは、相談時間を有意義にするためのコツについて紹介します。
これからファイナンシャルプランナーへ相談しようと思っている人は、是非参考にしてください。
事前に相談したいことを整理しておく
相談時間を有意義に使うためにも、事前に相談したい具体的な内容を整理することが大切です。
資産形成を行いたいと思っているなら、「いつまでに、どのくらいの額の資産を形成したい」といった具体的な内容を伝えることで、どのような方法で資産形成を行えばいいか、より明確なアドバイスが期待できます。
家計の見直しを行いたいなら、収支をどのくらいプラスにしたいのか、またプラスになった部分についてはどのように保有しておきたいのか、今後の目的も合わせて伝えるようにしましょう。
ファイナンシャルプランナーとしても、事前にそのような情報を得ることで、具体的な資料を準備でき、より分かりやすく内容を伝えられます。
支出入を確認する
ファイナンシャルプランナーに相談する前に、自分の家計がどのような状況なのかを把握しておきましょう。
できれば家計簿をつけておき、毎月収支を見直すことをおすすめしますが、中でも注意したいのは支出の中で使途不明金がどのくらいあるのかを把握することです。
また、支出の内容について、本当に必要なものだったのかを振り替ることも大切です。
さらに、今後子どもが増える計画があり、育児休業などで収入が減る予定があるなら、現在の収入と支出のバランスが崩れる可能性が高くなりますので、どのように対処できるか、アドバイスをもらう前に自分たちでも考えてみましょう。
事前に危機感を持っていないと、いくら的確なアドバイスを受けても実行に移せません。相談内容を無駄にしないためにも、お金の悩みに対する危機感を1度把握しておくようにしましょう。
相談時に必要な書類を用意する
実際に相談する際には、相談内容に応じた書類を持参しましょう。そうすることで現状の問題点が見つかりやすくなるとともに、適切なアドバイスをもらえます。
事前にファイナンシャルプランナーから持参を求められることもあります。その際には必ず準備して持参するようにしてください。
必要な書類1:通帳
通帳は現在の資産がどのくらいあるのか、また毎月の収支をみるためにも必要です。口座を複数持っている場合は、どのような目的で使い分けているのかを説明する必要もありますので、家計の見直しにかかわらず、資産運用や税金の相談など一見不要に感じるときでもできるだけ持参するようにしましょう。
持ち歩くのが不安な場合はスマートフォンで閲覧できる状態にしておくか、コピーを持参するとよいでしょう。
必要な書類2:家計簿
家計の収支を把握するためにも家計簿は必須です。最近は家計簿アプリを利用している人も多いと思いますが、分かりやすくデータ化したものを作成し、印刷して持参することをおすすめします。
そうすることで、どのような支出が多いのかを把握することができ、家計の見直しにつなげられます。
必要な書類3:給与明細
給与明細は世帯収入を把握するために必要な書類です。給与だけでなく賞与の内容が分かるものがあれば合わせて持参するとよいでしょう。
また、給与明細だけなく、源泉徴収票があれば、どのくらいの所得控除を受けているのかを把握できます。自営業者なら、毎月の収入が分かるものと合せ、確定申告書の控えを持参することをおすすめします。
必要な書類4:固定費の明細書
家計の見直しにおいて、固定費は一番先に取りかかる項目です。そのため、固定費がどのくらいかかっているのかが分かる明細書を準備しておきましょう。
固定費に該当する項目には、以下のものがあります。
- 住居費
- 通信費
- 光熱費
- 保険料
これらの項目の支出内容ができるだけ詳しく分かるものを準備しておくと安心です。特に通信費は細かい項目に分かれていますので、それらが分かるものを用意しましょう。
必要な書類5:ねんきん定期便
老後の資産形成を相談するうえで欠かせないのがねんきん定期便です。ねんきん定期便は毎年誕生月に送られてきますので、大切に保管しておきましょう。
将来どれくらいの年金がもらえるのか、そしてどのような老後生活を送りたいのかが分かれば、具体的な資産形成方法をアドバイスしてもらえます。
必要な書類6:保険証券
保険証券は保険の見直しを相談する際には必須ですが、固定費の一部でもあることから、家計の見直しを相談する際にも持参することをおすすめします。
そうすることで不要な保障を外せる可能性があり、固定費を削減できます。
また、保険の見直しを相談するときには、保険証券だけでなく、加入する際に保険会社から受け取った提案書なども合せて持参することで、保障の内容がより分かりやすくなります。
必要な書類7:住宅ローンの返済予定表
現在住宅ローンを利用しており、返済を行っているなら、住宅ローンを利用している金融機関から受け取った返済予定表を持参しましょう。
ローンの返済額が家計を圧迫しているなら、借り換えを検討することも可能です。また、余剰資金があるなら、繰り上げ返済に回すなど、より利息を抑えられる方法が見つかる場合もあります。
将来の目標を決める
現在抱えているお金の悩みを明確にするとともに、相談することで最終的に「いつまでに、どのような状態に持っていきたいか」といった具体的な目標を決めておきましょう。
目標がきちんと定まっていれば、その目標を達成するためのライフプランが立てやすくなります。もちろん、ライフプランは1度設計したらそれで終わりではなく、定期的に見直す必要がありますが、見直すタイミングやポイントなどについてアドバイスしてもらうことで、自分でも見直しができるようになります。
信用できるファイナンシャルプランナー(FP)のおすすめの選び方
実際にファイナンシャルプランナーに相談しようと思った際には、どのような基準で選ぶべきなのでしょうか。
ここでは相談するファイナンシャルプランナーの選び方について解説します。
選び方1:中立性の有無
金融機関に属しておらず、また金融機関と提携などを行っていないファイナンシャルプランナーを選ぶことが大切です。
独立系のファイナンシャルプランナーの中には金融機関との提携を行わず、中立的な立場でアドバイスしてくれる人もいます。
金融機関に属していると、どうしてもその企業が強く営業している商品をすすめる可能性がありますし、その金融機関が取り扱う限定的な商品の中からしか提案を受けることができない可能性もあります。
ファイナンシャルプランナーへ相談することのメリットは、自分に一番適した解決策やアドバイスを教えてもらえることです。しかし、中立性が保たれていないと、最終的に自分の希望に合わない商品の購入を提案されてしまうかもしれません。
ファイナンシャルプランナーを選ぶ際には、一定の金融機関に属していないかを事前に調べ、把握しておきましょう。
また、独立系だからといって、全てのファイナンシャルプランナーがお客様目線でのアドバイスをしているわけではありません。独立系という言葉をアピールしながら、手数料の高い保険商品などに誘導するファイナンシャルプランナーも多くあります。
また、まじめなファイナンシャルプランナーであっても、得意分野や不得意分野があるので、自分の悩みに合っているかはまた別の話となります。
ファイナンシャルプランナーの質は初回の相談で見極めることが難しいケースもありますので、慎重に相手を見極めることが大切です。
選び方2:視点の広さ
ファイナンシャルプランナーの視点の広さを見極めることも、大切なポイントです。
幅広い視点を持つファイナンシャルプランナーなら、相談者の現状を把握し、適切なアドバイスが行えます。
例えば、ファイナンシャルプランナーが住宅ローンの相談を受ける際には、住宅ローンの選び方はもちろん、住宅ローンを利用する際の注意点や、住宅ローンの返済が発生することによる家計の負担がどのくらいになるかについて、今後のライフイベントも踏まえて考えなければなりません。そのうえで、無理なく返済できる額までの借り入れを提案してもらえます。
視点が広ければ、相談している内容に関連する問題点や注意点も指摘してくれますし、それに対する解決策ももらえるでしょう。
そのため、相談しようと思っているファイナンシャルプランナーの得意分野をあらかじめ調べておくことも必要です。
お金の相談はさまざまな分野に関係します。そのため、相談者の家族構成や職業、年齢などを踏まえて最終的なアドバイスをしてくれるファイナンシャルプランナーがおすすめです。
選び方3:信頼性
ファイナンシャルプランナーの人柄や相性も選ぶ基準の1つです。
人間には相性があります。いくら知識を持った優れたファイナンシャルプランナーでも、話していて相性が合わないと感じたら、別のファイナンシャルプランナーへの相談を検討すべきでしょう。
一方的に自分の考え方を否定されたり、嫌な思いを感じるなら、無理に相談する必要はありません。
また、より信頼関係を築きやすいのは、同世代のファイナンシャルプランナーです。中には同性のファイナンシャルプランナーを希望する人もいるかもしれません。ファイナンシャルプランナーを紹介してもらう際に、年代や性別の要望があるなら、事前に伝えておくことも大切です。
話してみて、以下に親身に悩みを聞いてくれるか、そしてその内容を理解したうえで、自分に合った提案を分かりやすく説明してくれるファイナンシャルプランナーかどうかを見極めるようにしましょう。
選び方4:資格の有無
そのファイナンシャルプランナーがどのような資格を持っているかも、選ぶ際の基準です。ファイナンシャルプランナーが保有している資格には、以下のものがあります。
民間資格
- CFP®(1級FP技能士相当、2年ごとの資格更新が必要)
- AFP(2級FP技能士相当、2年ごとの資格更新が必要)
国家資格
- 1級FP技能士
- 2級FP技能士
- 3級FP技能士
民間資格ではAFPよりもCFP®の方が高度な知識を有する位置付けであり、国家資格では1級FP技能士が一番高度な知識を有しています。
もちろんCFP®や1級FP技能士がよくて、AFPや2級 FP技能士、3級FP技能士が悪いというわけではありません。
だた、相談するにあたり、より高度な知識を持つファイナンシャルプランナーを選ぶ方が安心するでしょう。
選び方5:他の専門家とのネットワーク
ファイナンシャルプランナーが全ての悩みを解決できるわけではありません。場合によっては税理士や弁護士といった専門家に頼らなければならないケースもあります。
その際により多くの税理士や弁護士などの専門家とのネットワークを持っていれば、相談者に合った税理士や弁護士などを紹介してもらえるでしょう。
専門家には税理士や弁護士のほか、社会保険労務士や行政書士、司法書士などがいます。それぞれの専門家とのネットワークを有しているかどうかも、相談するファイナンシャルプランナーを選ぶ基準です。
まとめ
ファイナンシャルプランナーに相談しても意味がないと言われることもありますが、中にはファイナンシャルプランナーに相談することでお金の悩みを解決できるケースもあります。
ファイナンシャルプランナーを選ぶ際には、相談することで得られるメリットや選ぶ基準をよく理解したうえで、相談を申し込むようにしましょう。
また、お金に関する相談はファイナンシャルプランナーだけでなく、IFAにもできます。特に、資産運用の方法について重きを置いて相談をしたいのであれば、ファイナンシャルプランナーよりもIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の方が効果的なアドバイスが可能です。
IFAとは独立系ファイナンシャルアドバイザーで、主に資産運用の相談先として知られていますが、ファイナンシャルプランナーと同様に家計の見直しといった相談も可能です。
お金の悩みの相談について、自分は誰に相談すべきなのかなど、アドバイザー探しの相談をしたいと思っているなら、資産運用の無料相談窓口を利用してみましょう。資産運用の無料相談窓口は、金融業界専門のメディアが運営する「自分に合ったアドバイザー探し」の無料マッチング(紹介)サービスですので、自分のお金の悩みを相談するのにぴったりなアドバイザーについて相談することが可能です。
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