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インデックス投資とは?失敗しないコツやメリットデメリットを解説

資産運用相談コラム編集部

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資産運用相談コラム編集部

金融機関から投資家までを対象に資産運用に関するさまざまな情報を発信。専門雑誌を含め25年以上にわたり取材活動を継続。資産運用アドバイザー業界に関するフォーラムを毎年開催するなど内外の識者、専門家に幅広いネットワークを有する。資産運用に精通したメンバーからなる編集部は、蓄積してきた知見をもとに資産運用に関するあらゆる悩みや疑問を解消し、一人でも多くの方に「資産運用を始めてよかった」と思ってもらえることを励みに日々活動している。

インデックス投資に興味があるものの、せっかく投資するならば失敗したくないと考えている人は多いでしょう。もちろん、運用を行ううえで一時的に資産がマイナスになることはありますが、インデックス投資の知識をしっかりと身につけ、リスクを理解したうえで行うことにより、失敗を防げる確率も高くなります。

今回はインデックス投資の概要やメリット、デメリットを解説するとともに、インデックス投資で失敗しないコツについても紹介します。

これからインデックス投資を始めようと思っている人はぜひ参考にしてください。

インデックス投資とは?

インデックス投資とは、インデックスファンドに投資することを指します。インデックスファンドとは、ある特定の指数を目標とし、その動きに沿った運用を目指す投資信託商品です。

目標とする指数には、国内の株式であれば「日経平均」や「日経225」、「TOPIX」のほか、アメリカの株式の指数としては「S&P500」や「NYダウ」、「ナスダック」などが挙げられます。

インデックスファンドは多くある投資信託商品の中でも運用コストが低く設定されており、指数を構成する数多くの企業に対して自動で分散投資できる点が特徴です。

そもそも投資信託自体が投資家から小口で集めた資金を大きな資金にまとめ、運用会社に在籍している運用の専門家に運用を任せて、その運用結果によって得た利益を還元してもらえる投資方法ですので、これから初めて運用を行う初心者に向いている運用商品です。

インデックス投資には、以下に挙げるメリットがあります。

  • 小額で簡単に分散投資ができる
  • 運用にかかるコストを抑えられる
  • つみたてNISAでも実践可能

これらのメリットについて、以下で詳しく解説します。

少額で簡単に分散投資ができる

運用を行ううえでの原則の1つに「分散」があります。1つの商品だけで運用するのではなく、値動きなどの特徴が異なる運用商品を複数組み合わせて運用することで、それぞれの商品が持つリスクを抑えられます。

例えば、株式は債券と異なる動きをしますので、株式と債券を組み合わせることにより、価格変動リスクを抑えることにつなげられます。

そもそもインデックスファンド自体が、指数を構成するさまざまな企業に分散投資を行える特徴を持っているため、インデックスファンド1つを保有していたとしても、株式を1銘柄保有するのと比べると価格変動リスクを抑えられます。その株式の株価が下落したとしても、ほかの銘柄が下落しなければ、値下がりリスクを抑えられるからです。

また、インデックスファンドであれは、証券会社によっては最低100円から購入することもできるため、まず小額から始めて価格変動に慣れ、その後資金を追加していくという方法もあります。

運用にかかるコストを抑えられる

一般的にインデックスファンドはほかの投資信託よりも運用コストを抑えられるといった特徴があります。

インデックスファンドと比較されるのがアクティブファンドという、指数の動きを上回る運用効果を目指すものですが、アクティブファンドはインデックスファンドよりも信託報酬手数料が高めに設定されています。より高いリターンを目指したいなら、その分多くの手数料を払わないといけないということです。ただ、より高いリターンが期待できるということは、値下がりリスクも大きくなるということを意識しておく必要があります。

また、最近ではノーロードといわれる販売手数料がかからない投資信託商品も多く販売されています。インデックスファンドを探す際には、その商品がノーロードか、また信託報酬手数料はどのくらいかを見ながら決めていくことでより低いコストで運用できます。

つみたてNISAでも実践可能

インデックスファンドはつみたてNISAでも購入可能です。現在のつみたてNISAでは、年間40万円までの投資枠が設けられており、さらに20年間非課税で運用可能です。

原稿のNISA制度(一般NISA、つみたてNISA)は2023年3月末で終了し、2024年からは新しいNISA制度に変わります。

新しいNISA制度では年間投資枠が360万円まで拡大され、最大1800万円(そのうち成長投資枠は1200万円)を永久的に非課税で運用できます。

もちろん現行のNISA制度で運用している部分については、新しいNISA制度が始まったあとは、外枠でそのまま非課税で運用できます。

運用で利益が出た場合、通常なら20.315%の税金が課税されますが、非課税で運用できることから、税金部分も運用にあてられるNISAの仕組みはぜひ活用したい制度です。

インデックス投資には、メリットもあればデメリットもあります。メリットばかりに目を奪われるのではなく、デメリットの内容についても理解しておくことが大切です。

インデックス投資のデメリットには以下のものが挙げられます。

  • 元本割れのリスクがある
  • 短期的なハイリターンは難しい
  • 保有コストがかかる

これらのデメリットの内容について、以下で詳しく説明します。

運用にかかるコストを抑えられる

インデックス投資に限らず、全ての運用商品に言えることですが、運用商品には元本が保証されていません。市場の状況によっては元本割れの状態になってしまうことも考えられます。

元本保証とは、運用期間中預けた元本よりも価格が下がらないことで、元本保証型の運用商品として定期預金が挙げられます。ただ、価格が下がらないだけであり、適用される金利と物価上昇率によっては資産価値が下がる可能性がある点は常に意識しておきましょう。

国債を始めとする債券も元本が保証されると思われがちですが、発行体が財政破綻を起こしたりすると預けた元本が戻ってこないという信用リスクがあります。

運用を行ううえでは常に元本割れのリスクがあることを理解しておく必要があります。

運用にかかるコストを抑えられる

インデックス投資は目標とした指数に連動した動きを目指す投資信託商品での運用になるため、短期的なハイリターンを狙うことはできません。なぜなら市場は上昇や下降を繰り返しながら長期的に右肩上がりに成長していくものだからです。その市場の動きに連動しているかぎり、短期で大きな利益を得ることは難しいと考えてください。

短期的に大きな利益を得たいなら、価格変動が比較的大きい海外の株式やFXなどが投資対象として挙げられますが、短期に大きなリターンを得られる可能性があるということは、短期で大きな損失を被る可能性もあるということです。

運用においてリスクとリターンは正比例の関係にあります。また、長期で行うことも運用の原則の1つだということも理解しておきましょう。

運用にかかるコストを抑えられる

株式で投資を行う場合、かかる手数料は購入する際の手数料、そして売却する際の手数料だけです。ただ株式を保有しているだけなら、手数料はかかりません。

しかし、インデックス投資では投資信託を保有することになるため、保有中はずっと信託報酬という手数料が発生します。多くのインデックスファンドでは、信託報酬手数料を1%以下に設定していますが、中には1%を超える商品もあります。長期で保有するにあたり、どのくらいの手数料になるのかを考えながら商品を選ぶ必要があるといえるでしょう。

たとえ信託報酬手数料が0.5%違うだけだとしても、20年や30年という長期間保有するなら、その手数料の差も大きくなります。

では、インデックス投資で失敗しないコツはどのようなものなのでしょうか。

インデックス投資で失敗しないコツとして、以下の点が挙げられます。

  • リスクの許容度を理解しておく
  • 価格変動を気にしすぎない
  • 運用のプロに相談する

これらのコツの内容について、以下で詳しく解説します。

運用を始めるにあたり、自分がどれだけのリスク許容度を持っているのかを知ることは重要なポイントです。

値動きの上限や下限がどこまでなら許せるのか、また運用期間はどのくらいとれるのか、さらには現在の年齢も、リスク許容度を測るうえでの必要要素です。

一般的には余剰資金が多く、また収入が多い人ほどリスク許容度は大きくなります。逆に年齢が高い人や運用に充てられる余剰資金が少ない人、また運用経験が少ない人はリスク許容度が小さいといえるでしょう。

ただ、運用経験に関しては、運用を続けることで培っていけるものですので、運用を続けているうちにリスク許容度も次第に大きくなっていきます。

運用初心者で運用を始めた頃は、特に価格変動がきになるものです。価格が上がれば安心ですが、下がったときの不安も大きいでしょう。しかし、運用を行ううえで価格変動リスクがあることは必ず克服しなければならない点でもあります。

日々価格は変動しますので、上がれば下がり、下がればそれ以上に上がることもあります。このような価格変動を繰り返しながら最終的に右肩上がりになっていくのがインデックス投資における指数の特徴でもあります。

なぜなら経済が成長し続ける限り、株式の価格は上がっていきますし、それに伴いインデックスファンドの価格も上昇します。

運用は長期で行うものだと心得て、日々の価格変動に必要以上に敏感にならないことがインデックス投資に失敗しないコツです。

自分のリスク許容度について理解し、価格変動にも耐えられるようになるためには、ライフプランを立てて投資の目的を決めることが効果的です。今ある資産を「いつまでに」、「どのくらい」増やしたいのかが把握できれば、そこから逆算することで最終的にどのくらいの利回りで運用しなければならないかが導きだせます。

また、自分のゴールに沿った利回りを把握することで、価格の変動に一喜一憂することもなくなりますし、ハイリターンを望むあまりハイリスクの商品を購入するということを防ぐことにつなげられます。

ただ、1人でライフプランを立てたり、投資の目的を決めるのは初心者では難しいでしょう。その際に頼りになるのが専門家の存在です。迷った際にはインデックス投資の専門家への相談も考えましょう。

5000万円を運用する際のコツ

インデックス投資で迷った時の相談先として、IFA、証券会社、銀行の3つが挙げられます。

それぞれの特徴を以下に表にしてみましたので、参考にしてください。

IFA
IFA
証券会社
証券会社
銀行
銀行
商品の透明性 あり あり あり
長期の関係が築けるか 可能 転勤による異動があるため不可能 転勤による異動があるため不可能
自分に合った商品の提案 可能 可能だが系列会社の商品をすすめられるケースが多い 可能だが系列会社の商品をすすめられるケースが多い
初心者でも気軽に相談できるか 可能 初心者には敷居が高い 初心者も相談出来るが、系列会社の商品をすすめられる可能性が高い

また、IFAや証券会社、銀行が提供するサービスの内容について、以下に詳しく解説します。

IFA (独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは「 Independent Financial Advisor 」の頭文字を取った略語で、資産運用アドバイスを行う専門家です。

IFAには主に資産運用の相談が可能です。

IFAは金融商品仲介業者として内閣総理大臣の登録を受けており、証券会社との仲介役として独立した立場でアドバイスを行ってくれるため、中立的かつ公正なサポートが行える点が特徴です。さらにアドバイスだけではなく、具体的な商品の取引までサポートしてもらえるため、運用の初心者には非常にありがたいといえます。

インデックス投資の相談ではIFAが最も適していますが、そのほかにもライフプランなども合わせて相談できます。

証券会社は株式や債券、投資信託といった運用商品を取り扱う会社です。インデックス投資を行う場合に直接証券会社で相談し、商品を決めて購入することもできます。

ただし、その証券会社で取り扱っている商品しか販売できないため、自分が運用したい商品が商品ラインアップにないケースも考えられます。

インデックス投資を目的として相談するなら、IFAがおすすめです。中立的な立場で相談者のリスク許容度や運用の目的を考慮し、相談者に合ったインデックスファンドをすすめてくれるでしょう。

また、証券会社は担当者が異動で変わってしまう可能性があり、将来ずっと同じ人に相談できない点がデメリットです。

証券会社には対面販売を行うところと、店舗を持たないネット証券があります。ネット証券の方が手数料が安く運用コストを抑えられるというメリットがありますが、対面で相談できない点はデメリットです。ただ、現在ではネット証券も電話やオンラインでの相談を受け付けているところも増えているため、興味があれば相談してみることをおすすめします。

銀行では、預貯金や住宅ローンなどにおける相談を主に取り扱っています。また、資産運用についても相談できますので、これからインデックス投資を始めてみようと思っている人にもおすすめの相談先です。

ただ、銀行だと、銀行と提携している運用会社の商品しか販売できないため、本当にその商品が自分に合っているかの判断が難しいでしょう。そのような時にはIFAに相談することをおすすめします。

また、銀行も証券会社と同様に転勤がありますので、気の合う担当者がいたとしてもずっとその人に相談できるとは限らない点に注意が必要です。

では、インデックス投資の相談先を選ぶ基準はあるのでしょうか。インデックス投資の相談先を選ぶ際には、以下の点を基準にしましょう。

  • 中立的な立場からアドバイスを提供してもらえるか
  • あなたに合った商品を提案してもらえるか
  • 担当者と長く信頼関係を維持できるか

これらの基準について、以下で詳しく解説します。

銀行や証券会社などといった金融機関に対してインデックス投資の相談をする場合、その金融機関で取り扱っている商品を中心に提案される傾向があります。そのため、提案された商品が必ずしも自分に合っているとは限りません。

しかし、IFAは金融機関と仲介契約を締結した仲介業者という立場のため、中立的な立場で事業を行っています。そのため金融機関のように自社の都合を優先して提案をする可能性は低いといえるでしょう。

IFAは顧客の利益を最優先した提案が可能です。すすめてくれる商品も1つの金融機関よりも多いはずですので、自分に合った商品を紹介してもらえます。また、購入にあたっての手続きに不安がある場合も金融機関と同様にサポートしてもらえます。

相談者の立場に沿った中立的なアドバイスが提供できるかは、相談先を選ぶ際の判断基準の1つです。

大手の銀行や証券会社といった金融機関は、系列企業を利用して投資信託商品を組成したり運用したりしているところが多くみられます。そのため、相談した際には自分に合った商品よりも金融商品の都合を優先され、系列企業の商品をすすめられる可能性が高いといえます。

同じ商品でも取り扱う金融機関によって手数料が異なるケースもありますので、金融機関で商品を購入する際には、複数の金融機関の公式サイトなどで商品の手数料などを比較してみることも大切です。

また、インデックス投資に関する不安をどれだけ聞いてもらえるかも重要な判断基準といえるでしょう。

インデックス投資はインデックスファンドを購入して終わりではありません。大切なのはその先にしっかりとサポートをしてもらえるかどうかです。

銀行や証券会社といった金融機関の場合、購入する際の担当者は親切に相談に乗ってくれたとしても、異動で別の担当者に変わる可能性があり、担当者が変わったタイミングで別の商品を紹介されるケースもあります。また、相談者の意向が新しい担当者に引き継がれているかも分りません。場合によっては当初相談したときと同じように、自分の投資の目的などを話す必要もあります。

その点、IFAは転勤がありませんので、インデックス投資を始めたあとは長期にわたるサポートを受けられます。インデックス投資を続けているなかで、商品の入れ替えや追加購入など必要なタイミングを教えてくれるでしょう。何より最初から相談している相手ですので、安心して運用を任せられる点もIFAを選ぶメリットです。

インデックス投資とは、投資信託のなかのインデックスファンドを購入し、運用していく投資方法です。インデックス投資には、特定の指数の動きを目標とした運用を行うことから、長期で運用することで高いリターンを狙える可能性があります。

また、インデックスファンドによっては、運用コストを抑えた運用が可能になるため、より早く目標とする金額に近づけるでしょう。

非課税運用制度のNISAが使える点も強みですので、合わせて利用し、効率的に資産を増やしていきましょう。

ここでは、インデックス投資についてよくある質問を回答と合わせて紹介します。

A.

インデックス投資は投資信託商品を購入して投資することになりますので、以下の手数料が発生します。

  • 購入手数料:購入時にかかる手数料(無料としている金融機関もあり)
  • 信託報酬手数料:インデックスファンドを保有している間かかる手数料
  • 信託財産留保額:解約時にかかる手数料(最近では「なし」としているインデックスファンドも多い)

できるだけ運用コストを抑えるためにも、これらの手数料が低く設定されているインデックスファンドを選ぶようにしましょう。

A.

インデックス投資は指数に連動した動きを目標としているため、指数が下がるとインデックスファンドの価格も下がります。実際、2000年のコロナショックの際には価格が大きく下がったファンドもあります。しかし、コロナショック後は比較的回復が早く、その後高騰し続けています。

世界経済が成長し続けるかぎり、指数も上昇していきます。長期的な視点でみれば一時的に市場が大きく下がったとしても、5年後や10年後には今よりも高い水準になっている可能性は十分にあります。

インデックス投資を始めるのにベストなタイミングは誰でも把握できません。ただ大きく言えることは、早く始めることによって長期的な運用ができ、複利効果も得られるということです。始めるのを迷っているなら早めに行動することをおすすめします。

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