閉じる

閉じる

  • トップ
  • 外貨建て保険はやってはいけない?!理由やメリット・デメリットを解説

外貨建て保険はやってはいけない?!理由やメリット・デメリットを解説

資産運用相談コラム編集部

コンテンツの編集者

資産運用相談コラム編集部

金融機関から投資家までを対象に資産運用に関するさまざまな情報を発信。専門雑誌を含め25年以上にわたり取材活動を継続。資産運用アドバイザー業界に関するフォーラムを毎年開催するなど内外の識者、専門家に幅広いネットワークを有する。資産運用に精通したメンバーからなる編集部は、蓄積してきた知見をもとに資産運用に関するあらゆる悩みや疑問を解消し、一人でも多くの方に「資産運用を始めてよかった」と思ってもらえることを励みに日々活動している。

外貨建て保険は危ないから「やってはいけない」と言われることがありますが、なぜでしょうか。外貨建て保険をやらないほうがいいとされる背景は、外貨建て保険特有の仕組みにあると考えられます。外貨建て保険には円建て保険にないリスクがあり、場合によっては思いがけず損をしてしまう可能性があります。

外貨建て保険が「やってはいけない」と言われる理由を理解するため、外貨建て保険のリスクや仕組み、メリットやデメリットをわかりやすく紹介します。

目次

外貨建て保険をやってはいけないと言われる理由として、元本割れの可能性があること、費用や仕組みがわかりにくいことなどが挙げられます。外貨建て保険は、為替リスクなどから損失を被る可能性があるほか、為替手数料などの費用がかかります。

それぞれ概要を押さえましょう。

外貨建て保険をやってはいけないと言われる理由①為替リスクなどにより元本割れの可能性がある

外貨建て保険がやってはいけないと言われる理由の一つに為替リスクがあると思われます。外貨建て保険は円高が進んだ場合、保険金や解約返戻金が支払い保険料を下回る可能性があることに注意が必要です。

例として保険料1万ドル、保険金1万1000ドルの契約をイメージしてみましょう。契約時の為替が1ドル=140円なら、一時払い保険料は140万円です。

保険金の1万1000ドルは、受取時の為替で円換算の金額が変動します。1ドル=140円を維持した場合、円換算時の保険金は154万円となり利益が生じます。しかし1ドル=120円まで円高が進んだ場合、保険金は132万円となり損失となります。

【保険料1万ドル、保険金1万1000ドルの損益イメージ(契約時:1ドル=140円)】
保険金の円換算
(1万1000ドル)
損益
1ドル=100円 110万円 -30万円
1ドル=120円 132万円 -8万円
1ドル=140円 154万円 +14万円
1ドル=160円 176万円 +36万円
1ドル=180円 198万円 +58万円
外貨建て保険をやってはいけないと言われる理由②費用や仕組みがわかりにくい

費用や仕組みがやや複雑ということも、外貨建て保険がやってはいけないと言われる理由の一つと考えられます。

外貨建て保険ならではの手数料として為替手数料があります。為替手数料は、日本円と外貨を交換する際に生じる費用です。保険料の支払いや保険金の受け取りで外貨を交換する際などに為替手数料が生じます。

また外貨建て保険には市場価格調整(MVA)や利率変動型という仕組みが設けられている場合があります。これらは市場金利の変動を保険金や解約返戻金に反映させる仕組みです。

市場価格調整や利率変動型の仕組みが契約に含まれる場合、外貨ベースでも受け取れるお金が変動し、円貨ベースでは為替リスクでさらに変動することとなります。受け取れるお金を確定したい場合、外貨建て保険は以外の商品を検討したいところです。

ここで、外貨建て保険の概要を押さえておきましょう。

外貨建て保険とは、保険金や解約返戻金の原資を外貨で運用する保険です。日本円を米ドルやユーロといった外貨に交換して運用する点に特徴があります。原則として保険料の支払いや保険金の受け取りも外貨で行われますが、これらを日本円で行う特約が設定されるケースもあります。

外貨は日本円より金利が高い傾向にあります。したがって、外貨建て保険は円貨建て保険よりリターンが高くなる傾向にあります。

ただし、外貨建て保険は円貨建て保険と比べると高リスクです。受け取れるお金は為替で変動するため、円に換算したときに損失が生じる可能性があります。また外貨と交換する際に為替手数料が生じることにも注意が必要です。

外貨建て保険で対象となる通貨は、米ドルやユーロ、豪ドルなどです。特に米ドルがよく選ばれるようです。これらは国際的な取引が多く、信頼性の高い通貨といえます。

【為替取引量の上位6通貨(2022年)】

  • 米ドル:6兆6410億ドル
  • ユーロ:2兆2930億ドル
  • 日本円:1兆2530億ドル
  • 英ポンド:9690億ドル
  • 人民元:5260億ドル
  • 豪ドル:4790億ドル

外貨建て保険を選ぶときは、どの通貨で運用されるのか事前にチェックすることが大切です。また通貨によって金利が異なるため、同時に金利も比較しておきたいところです。

ドル建て保険とは、主に外貨建て保険のうち米ドルで運用されるものを指します。保険料の払い込みや保険金の受け取りも、原則として米ドルで行われます。ただし日本円で保険料や保険金のやり取りができる特約が付される場合もあります。

米ドルは世界で最も取引が多い主軸通貨で、信頼性の高さが強みです。外貨建て保険は資産の大部分を日本円で保有する人にとって通貨分散の手段となり得ますが、ドル建て保険はその有力な候補といえるでしょう。

外貨建て保険の保険料の払込方法は「一時払い」と「平準払い」という2つの種類があります。それぞれ解説します。

保険料の支払方法1:一時払い

一時払いは、保険料を一括で支払う方法です。円換算の保険料は、契約時の為替相場を基に決定されます。

銀行などの金融機関から申し込む場合、保険料は申込手続きとあわせて外貨に両替され保険会社へ送金されます。また保険会社などで申し込む場合は、日本円で保険料を払い込むと、保険会社などのレートで外貨に両替されます。なお、外貨預金から保険会社に送金する方法もあります。

保険料の支払方法2:平準払い

平準払いは、保険料を分割で支払う方法です。平準払いでは毎月保険料を払い込む方法が一般的です。一時払いよりも保険料を支払いやすい一方で、総支払保険料は一時払いより大きくなる傾向にあります。

平準払いの保険料は、為替の影響で毎回変動します。しかし、保険会社によっては円換算の保険料を一定額に定める外貨保険もあります。この場合、外貨ベースの保険料が変動するため、保障額が影響を受けることとなります。

次に外貨建て保険の主な種類を確認しましょう。外貨建て保険には「終身保険」や「養老保険」、「個人年金保険」などがあります。

それぞれの特徴を紹介します。

外貨建て保険の種類①終身保険

終身保険は、保障が生涯にわたって続く保険です。一般に死亡時や重度の障害を負ったときに保険金を受け取れます。決められた期間だけ保障する定期保険と異なり、加入すれば一生涯の保障を受けられます。

終身保険のメリットは、確実に保険金を受け取れることです。保障が途切れないため、加入を続ければいつか保険金を受け取ることとなります。遺族へ確実にお金を残したい人には向いているでしょう。

終身保険のデメリットは、保険料が割高になりやすいことです。ほぼ確実に保険金を受け取れるため、いわゆる「掛け捨て」の保険と比べると保険料が高くなる傾向にあります。

外貨建て保険の種類②養老保険

養老保険は、死亡と生存の両方を保障する保険です。一定期間中の死亡や重度障害を保障し、満期では死亡保険金と同等の生存保険金が受け取れます。

養老保険のメリットは、保障と資産形成を同時に実践できることです。保障期間中は死亡保障を受けられ、満了後は生存保険金を受け取れます。

養老保険のデメリットは、保険料が高額になりやすいことです。死亡保険金と生存保険金の双方を準備する必要があるため、それだけ保険料も高額になります。

外貨建て保険の種類③個人年金保険

個人年金保険は、生存保障に特化した保険です。保険料の多くは将来の年金原資の積み立てに使用されます。年金の受け取り方は、一括で受け取る一時金、分割で受け取る有期年金と終身年金があります。積立期間中は死亡保障もありますが、死亡保険金は支払保険料相当額に抑えられることが一般的です。

個人年金保険のメリットは、効率的に資産形成できる点です。死亡保障が抑制的な分、死亡保障に使われる保険料が少なく、保険料の多くが年金原資の積み立てに向かいます。

個人年金保険のデメリットは保障が手薄なことです。先述の通り、個人年金保険は生存保障に重きを置いた保険で、死亡保障は小さい傾向にあります。

外貨建て保険のメリットは、日本円より金利が高い通貨を使用することで高いリターンが期待できること、保険料が安くなること、資産形成の効果が高まることが挙げられます。また積立利率が保証されているものがあることや、生命保険料控除を受けられることもメリットです。

それぞれ簡単に解説します。

外貨建て保険を活用するメリット①金利・利回りが良い

外貨建て保険のメリットの一つが期待リターンの高さです。

日本の金利は低い水準が続いています。2024年3月にマイナス金利が解除されたとはいえ、主要国と比べると低金利です。

10年国債利回り(月足終値、2022年1月~2024年7月)
  • 出所:著者作成

外貨建て保険なら、日本より高い金利の通貨で運用できます。円建て保険で運用するケースと比べ、より高いリターンが期待できるでしょう。

外貨建て保険を活用するメリット②保険料が安い

保険料が割安になりやすいことも、外貨建て保険のメリットです。

金利が高い通貨で運用する外貨建て保険は、予定利率も高くなる傾向にあります。予定利率とは、保険料の割引率に相当するものです。予定利率が高いほど、保険料が安くなる仕組みとなっています。

外貨建て保険の予定利率は円貨建て保険より高い傾向にあります。したがって、基本的に保障が同じなら円貨建て保険より外貨建て保険の方が保険料は安くなります。

外貨建て保険を活用するメリット③保障を得ながら資産運用できる

保障を受けつつ資産形成しやすい点も、外貨建て保険のメリットです。

保険には基本的に貯蓄機能も備わっています。満期保険金や年金を受け取れる保険でなくても、途中解約で解約返戻金が受け取れます。ただし、あえて解約返戻金を抑制した保険もあります。

外貨建て保険は金利の高い通貨で運用するため、これらの貯蓄機能も高い傾向にあります。もちろんリスクはありますが、保障を受けつつ資産形成できる点は外貨建て保険のメリットです。

外貨建て保険を活用するメリット④積立利率の最低保証があるものも存在する

外貨建て保険には積立利率が保証される商品もあります。

積立利率とは、積立金に適用される利率のことです。積立金とは将来の保険金の支払いに向けて積み立てられるお金で、保険料から費用を差し引いた残りが積立金に向かいます。積立利率が高いほど、受け取れるお金は増えやすくなります。

外貨建て保険は加入中に積立利率が変動することがあります。一般に金利が低下すると積立利率も低下し、受け取れるお金が増えにくくなってしまいます。しかし積立利率に最低保証が設けられている商品なら、一定以上の利率で確実に運用できます。

外貨建て保険を活用するメリット⑤生命保険料控除

生命保険料控除が受けられる点も、外貨建て保険のメリットです。

生命保険料控除は所得控除の一つです。保険料の一部または全部が税金の計算上の所得から差し引かれるため、税の負担を抑えることができます。

生命保険料控除には「生命保険料(一般)」と「介護医療保険料」、「個人年金保険料」の3つの区分があります。控除額はそれぞれ最大4万円で、全てを適用すると最大12万円の所得控除を受けられます。

【生命保険料控除の控除額(所得税)】
年間支払保険料 控除額
2万円以下 支払保険料の全額
2万円超~4万円以下 支払保険料の1/2+1万円
4万円超~8万円以下 支払保険料の1/4+2万円
8万円超 4万円
  • ※2012年1月1日以降に契約した場合

外貨建て保険のデメリットも確認しておきましょう。外貨建て保険の主なデメリットは為替リスクと為替手数料です。またその他の費用にも注意が必要です。

それぞれ概要を紹介します。

外貨建て保険に加入するデメリット①為替リスク

外貨建て保険の代表的なデメリットは為替リスクです。為替の変動で損失が生じる可能性があります。

外貨建て保険には為替リスクがあります。外貨ベースでは支払保険料を上回る保険金を受け取れる契約でも、円換算では損失となる場合があります。

例えば支払保険料が1万ドル、受取保険金1万1000ドルの場合、外貨ベースでは10%の利益です。

このとき、円換算の支払保険料は、契約時のレートが1ドル=140円なら140万円です。受取保険金1万1000ドルが140万円以上となるには、1ドル=127.27円以上である必要があります(140万円÷1万1000ドル)。為替レートがこれを下回るとき、損失が生じることとなります。

外貨建て保険に加入するデメリット②為替手数料

為替手数料がかかることも、外貨建て保険のデメリットです。

為替手数料は、円と外貨を交換する際に生じる手数料です。外貨建て保険は保険料や保険金の受け渡しを外貨で行うため、為替手数料が生じます。例えば為替手数料が1ドルあたり片道50銭(0.5円)なら、1万ドルの往復にかかる費用は1万円です。

支払いを日本円で行う特約が付されている場合も、基本的に為替手数料は発生します。このケースでは保険会社が提示する為替レートで交換することとなりますが、保険会社の提示するレートには為替手数料が含まれることが一般的です。

外貨建て保険に加入するデメリット③契約・解約手数料

外貨建て保険に限りませんが、その他の手数料や費用が生じる点もデメリットです。

特に注意したいのは解約控除です。保険を解約すると解約返戻金が受け取れますが、解約控除は解約返戻金から一定額を差し引くものです。受け取れる金額は、解約返戻金から控除額を差し引いた残額となります。

解約控除額は、加入期間が長くなるほど小さくなることが一般的です。早く解約するほどと、受け取れるお金が少なくなる傾向にあります。あまりに早く解約すると元本割れとなることもあるため、注意が必要です。

外貨建て保険は目的に沿った商品に加入することが大切です。そのためにも、保険に加入する目的を明確化しておきましょう。また仕組みやリスクを理解することも重要です。

外貨建て保険に加入前に確認したいポイント:目的との適合性

外貨建て保険に加入する場合、その目的を確認することが大切です。

加入する目的によって検討すべき保険は異なります。目的を明確なら、適切な保険を選びやすくなります。

商品を具体的に探す前に、まずは外貨建て保険に加入する理由を明確化しておきましょう。

外貨建て保険に加入前に確認したいポイント:仕組み・リスクの理解

仕組みとリスクをよく理解することも重要です。

先述の通り、外貨建て保険は仕組みがやや複雑です。また円貨建ての保険と異なるリスクもあります。理解しないまま契約すると、想定した通りに保険金が受け取れなかったり、思わぬ損失が生じたりする懸念があります。

外貨建て保険に加入前に確認したいポイント:商品の選択

次に具体的な保険商品の選定に移ります。契約する目的に沿った保険を選ぶことが大切です。

保険商品の選択では、商品間の比較を行いましょう。使用する通貨や保障内容、利率などを慎重に比較したいところです。保険商品の内容は、「契約概要」や「注意喚起情報」、「ご契約のしおり」といった保険商品に付される書面で確認できます。

外貨建て保険に加入前に確認したいポイント:保障・投資の使い分け

最後に、保障と投資を分ける考え方も知っておきましょう。

うまく資産形成するためには、保障と投資のバランスが大切です。保障のみに偏っては資産が増えにくく、反対に投資のみに偏っては想定外のリスクで資産の多くを失ってしまう懸念があります。

資産を作るため、保障と投資のどちらかに偏るのではなく、両者をバランスよく行うようにしましょう。

外貨建て保険に加入する際は、保険種別や保障期間のチェックが大切です。また運用対象の通貨、保障内容も必ずチェックしておきたいポイントです。

外貨建て保険に加入する場合、保険の種類や期間をチェックしましょう。

保険は、商品や契約ごとに保障の内容や期間が異なります。加入する目的に応じ、適切な保険商品を選択しましょう。

例えば家族に確実に資産を残したい場合、終身保険が選択肢となります。保障が生涯にわたって続くため、契約を続ければ確実に保険金を受け取れます。

また資産形成を優先したい場合、個人年金保険が選択肢です。死亡保障は抑制的ですが、その分保険料の多くを年金原資の積み立てに使うことができます。

外貨建て保険に加入する際は、どの通貨を対象とするかも確認しておきましょう。またその通貨の値動きもチェックしておきたいところです。

外貨建て保険は、運用に使用する通貨によって利率が異なります。利率が異なると保険料や保険金の額も変わってきます。加入前に、どの通貨で運用されるのか必ず確認しておきましょう。

為替相場の動向も知っておきたいポイントです。外貨建て保険は、契約後に円高が進むと損失の可能性があります。為替レートが対円でどのように変化してきたのか調べておくようおすすめします。

為替相場の推移(月足終値、2022年1月~2024年7月)
  • 出所:著者作成

外貨建て保険に加入する際は、保障内容も必ず確認しておきましょう。

保障内容は商品や契約ごとに異なります。どのような保障が受けられるのか、また保険金はいくら受け取れるのか、加入前にチェックしておきましょう。反対に保険金が支払われないケースを知っておくことも、保障内容の把握には大切です。

外貨建て保険がおすすめの人は、積極的に運用したい人、通貨の分散をしたい人、海外移住の予定がある人などが挙げられます。

保障を得つつも積極的に運用したい人には外貨建て保険がおすすめです。

外貨建て保険は、円貨建て保険と比べると、リスクが高い一方で高いリターンが期待できます。保険においても積極的に運用したいという方なら、外貨建て保険はおすすめできる商品の一つです。

分散投資したい人にも外貨建て保険が向いています。

資産の多くを日本円で構成される人は、円安下では資産が実質的に目減りすると考えられます。円安が起こると輸入価格の上昇などから物価が上昇し、お金の購買力が低下します。

外貨建て保険なら、資産の一部を外貨で保有できます。円安が起きれば対円で値上がりするため、資産の目減りを防ぐことが期待できます。

海外移住の予定がある人も、外貨建て保険を検討してもよいでしょう。

外貨建て保険は、保険金を外貨で受け取ることも可能です。外貨の引き出しや海外送金に対応する銀行で受け取れば、受け取ったお金で現地の支払いを行うことができます。

反対に外貨建て保険をおすすめしない人は、為替リスクを理解できない人、元本割れを許容できない人、途中解約の可能性がある人などが挙げられます。

為替リスクの理解が難しい人は、外貨建て保険には加入しない方がよいでしょう。

外貨建て保険は、為替によって損益が変動します。保険料や保険金が外貨でやり取りされ、積立金の運用も外貨で行われるためです。

この仕組みが理解できない、または納得できないという人は、外貨建て保険には加入しない方が無難です。

元本割れを避けたいという人も、外貨建て保険には向きません。

外貨建て保険に元本保証はありません。為替の変動によって、受け取れるお金が支払保険料を下回る可能性があります。

どうしても元本割れを許容できない人は、より安全性の高い商品を選択すべきでしょう。

途中解約を視野に入れる人も、外貨建て保険はおすすめできません。

保険は貯蓄性の高いものでも、途中解約は元本割れの可能性があります。外貨建て保険も同様で、途中で解約すると受け取れるお金が支払保険料を下回る可能性があります。

すぐにお金を使える状態にしておきたい場合、普通預金など、途中解約のペナルティがない商品での運用をおすすめします。

資産運用の方法は外貨建て保険以外にもあります。為替リスクを避けたいなら「円貨建ての貯蓄型保険」、老後資金を準備したいなら「iDeCo(イデコ)」、より積極的に運用したいなら「NISA(ニーサ)」が選択肢となります。

資産運用の方法①円建ての貯蓄型保険

為替リスクが心配な人は、円建ての貯蓄型保険をおすすめします。

貯蓄型保険とは、貯蓄性の機能を持つ保険を指します。満期で保険金を受け取れるものや、解約返戻金を受け取れるものが該当します。

円建ての貯蓄型保険のメリットは、着実な資産形成が期待できる点です。積立金は、原則として契約時に定められた一定の利率で増えていきます。円建てのため為替リスクもありません。

円建ての貯蓄型保険のデメリットは、リターンが低いことです。金利の高い通貨で運用できる外貨建て保険と比べると、利率は低くなる傾向にあります。

資産運用の方法②¡DeCo

老後資金の準備ならiDeCo(イデコ)も選択肢です。

iDeCoとは個人型確定拠出年金を指します。専用の口座にお金を積み立てておき、原則として60歳以降にお金を引き出します。引き出すまでは積立金を投資信託や定期預金などで運用できます。

iDeCoの一番のメリットは所得控除の大きさです。生命保険料控除は控除額に上限がありますが、iDeCoは掛け金の全額が所得控除となります。

逆にデメリットは、資金の拘束が長いことです。原則として60歳までは積み立てたお金を引き出すことはできません。そのため、なんらかの理由で急な出費があっても、積み立てた資金を下すことができません。

つまり、老後資金以外の準備には、iDeCoは向かないと考えられます。

資産運用の方法③NISA

より積極的に運用したいならNISA(ニーサ)も検討したいところです。

NISAは非課税で運用できる制度です。専用の口座で投資した商品は利益に税金がかかりません。NISAで投資できる商品は一定の株式と投資信託です。

NISAのメリットはより高いリターンを追求できる点です。期待リターンが高い銘柄を選べば、保険を使って運用するよりもより大きな利益を得られる可能性があります。

逆にデメリットは、損失の可能性がある点です。NISAの対象商品は全てリスクがあります。保険のように、一定の利率で運用できるものはありません。

ここで、外貨建て保険でよくある質問に回答しておきましょう。

A.

外貨建て保険をやってはいけないと言われる理由の一つは、損失の可能性があることだと考えられます。外貨建て保険は為替リスクがあるため、受け取れるお金が支払った保険料を下回る可能性があります。

A.

安全性なら、外貨建て保険より円貨建て保険の方が優れるでしょう。しかし期待リターンは外貨建て保険の方が優れると考えられます。

安全に運用したいなら、外貨建て保険より円貨建て保険の方が向いています。外貨建て保険には為替リスクがあるため、円換算で損失が生じる可能性があります。円貨建て保険なら、為替リスクはありません。

より高いリターンを目指すなら外貨建て保険の方が向いています。金利の高い通貨で運用できるため、利率は外貨建て保険の方が高い傾向にあります。

  • 外貨建て保険は、円貨建て保険より高いリターンが期待できる商品です。うまく利用すれば、保障を受けつつ資産形成にも取り組めます
  • しかし、外貨建て保険は主に為替リスクから損失の可能性があります。また円貨建て保険より仕組みが複雑なことも多いため、加入は慎重に検討したいところです
  • 判断に迷ったらプロへの相談も視野に入れましょう。IFA(Independent Financial Advisor:独立系ファイナンシャルアドバイザー)なら、金融機関から独立した立場からアドバイスが可能です

IFAへの相談は「資産形成の無料相談窓口」の利用を検討してください。相談内容に沿った適切なIFAを無料で紹介します。IFAへの相談も初回までは無料です。

資産運用の
無料相談窓口

資産運用でお悩みの方へ
無料相談サービスとは?

詳しくはこちら

相談記事一覧

資産運用のお悩みを、今すぐ解決するなら IFAナビ×資産運用の無料相談窓口資産運用のお悩みを、今すぐ解決するなら IFAナビ×資産運用の無料相談窓口